宮城県気仙沼市出身で人気アイドルグループ「アンジュルム」のメンバー、佐々木莉佳子さん。6月にグループを卒業する彼女は、ラストツアーで最初で最後の「凱旋公演」を行いました。ステージで見せた笑顔と涙。莉佳子さんのふるさとへの思いに迫りました。
小3で経験した震災、笑顔を取り戻すきっかけが…
5月4日、気仙沼市で行われた女性11人のアイドルグループ「アンジュルム」のライブ。
特別な思いでステージに立ったのが、地元出身の佐々木莉佳子さん・23歳。
アンジュルム 佐々木莉佳子さん:
「今までの10何年というアイドル人生の中の本当に一つのご褒美みたいな公演だった。私の原点は気仙沼であり、気仙沼からアイドル人生がスタートしたので」
小さい頃から歌って踊るのが大好きだった莉佳子さん。夢は「アイドル」。
そんな彼女から笑顔が消えてしまった出来事が。小学3年の時に経験した東日本大震災。いまも鮮明に覚えているといいます。
佐々木莉佳子さん:
「木くずというか(津波で)家が崩壊するものがずっと見えていて…。周りの声が聞こえなくなるぐらい唖然とするじゃないけれど、状況を把握するのに時間が必要だったし信じたくなかったし…。ずっと泣いていたのは覚えていますね」
笑顔を取り戻すきっかけになったのが歌とダンスでした。
「SCK GIRLS」に参加
気仙沼に元気をと結成されたアイドルグループ「SCK GIRLS」に参加しました。SCKとは「産地直送気仙沼」のこと。
佐々木莉佳子さん(当時11歳):
「11歳、佐々木莉佳子です!アピールポイントは、元気なところとキレキレのダンスです」
最年少ながら得意のダンスで堂々とステージに立ちました。
佐々木莉佳子さん(当時11歳):
「絶対に世界一のトップアイドルじゃなくて、宇宙一のトップアイドルになりたいです!」
小学校6年生で上京。モーニング娘。などが所属するハロー!プロジェクトの研修生として経験を積み2014年、13歳のときにアンジュルムのメンバーに選ばれました。
いきなり、アンジュルムのセンターに!
デビュー曲「大器晩成」ではいきなりセンターに抜擢。
佐々木莉佳子さん(当時14歳):
「嬉しかったです。センターって貴重というか、なかなか、なれないポジションだったので、すぐママに言いました」
さらに、ソロで写真集を出すなど活躍の幅を広げた莉佳子さん。忙しい日々の中、支えになったのがふるさと、気仙沼です。
佐々木莉佳子さん:
「時間を忘れて空気をゆっくり吸ってみようと思う場所なんですよ、気仙沼って。気仙沼に帰ると何もしていない時間がただ幸せだからこそ、東京でまた仕事をがんばろうと思えるし」
メジャーデビューから10年、新たな挑戦をとこの春のツアーでの卒業を決めました。最後に立ちたかったのがふるさとのステージでした。
佐々木莉佳子さん:
「ずっとずっとやりたいと言っていたら、最後の最後に実現できて、うそでしょと。もうご褒美のようなものです」
凱旋ライブ!SCKメンバーからのメッセージも
迎えたライブ当日。気仙沼駅には、凱旋公演を祝うポスターが貼られました。
商業施設にはSCKのメンバーからのメッセージも。
会場はファンの熱気で溢れていました。
県外から来たファン:
「(Q どんなところが好き?)愛が溢れているところとかわいい、かっこいい太陽みたいなところ」
地元のファン:
「SCKの頃から応援している。外から見えるんですよ一生懸命練習しているのが」
SCKのメンバーも駆け付けました。
SCK GIRLSリーダー 鈴木麻莉夏さん:
「がんばっているな、勇気をもらえるなといろいろ刺激をもらっていた」
凱旋記念のポスターは、彼女がデザインしたものでした。
SCK GIRLSリーダー 鈴木麻莉夏さん:
「精一杯の気持ちで、お帰りって言ってあげたいなって思って」
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