「相席ブロックやめて」。あるバス会社がSNSに投稿した高速バスの利用についての注意喚起が、いま話題となっています。
高速乗り合いバスの席を横並びで購入し、キャンセル料がかからないことをいいことに、出発直前にキャンセルし、意図的に相席を阻止するケースがあるというのです。

注意喚起が投稿されたのは、高速バスで相席を阻止するために、隣り合わせの2席分を予約して、出発間際に1席分をキャンセルするという迷惑行為「相席ブロック」についてです。

SNSでは
「当日キャンセル料は100%を取るべき」
「2席分の料金を払うべきだ」
「他人の迷惑を考えない人がいるんですね」
「業務妨害だ」
などのコメントが寄せられ、大きな話題となっています。

そもそも、高速バスのチケットキャンセル料はどれほどかかるものなのでしょうか。

山陰のバス会社に現状を聞きました。

島根県松江市に本社を置く「一畑バス」では、乗車券購入後のキャンセルは、バスの発車時刻までに連絡すれば、手数料(片道乗車券の場合1枚につき100円)を支払うことで、チケット代が払い戻されます。

ただ、乗車券に記載されたバスの出発時刻後の取扱は一切しないとしています。

また、別のバス会社でも、乗車券購入前のキャンセルの場合は、バスの出発時刻までの連絡だと、キャンセル料はかかりません。

乗車券購入後のキャンセルの場合は、バスの発車時刻までに連絡すれば、手数料(普通片道乗車券の場合1枚につき100円)を支払うことで、チケット代が払い戻されます。

ただ、発車時刻を過ぎた後のキャンセルおよび払い戻しはできない仕組みとなっています。

バス会社や路線によって、異なりますが、キャンセル料を全額支払わなければいけないケースは少ないようです。

今回SNSで話題となっている、相席を阻止する行為は、山陰のバス会社でも発生しているのでしょうか?

一畑バスの担当者
「稀にではありますが、そういった行為が確認されたと乗務員から報告を受けることがはあります。ただ、現時点で頻発しているわけでなく、対策を急ぐような状況にはありません」

当日であっても、キャンセル料全額を取らない理由は、なぜなのでしょうか。

一畑バスの担当者
「運行会社や路線によって異なりますが、一畑バスでキャンセルされた場合は、チケットの払い戻し手数料として、100円をいただいております。お客様の利便性のためかと思いますが、ずいぶん前からこの仕組みですので、はっきりとした理由は今すぐにわかりません。
良識ある判断で気持ちよくご乗車いただきたいと思います」

コロナ禍が明け、高速バスの需要が高まる中、思わぬ問題が顕在化していると言えそうです。

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