青森県内ではいま、動物による食害が相次いで発生しています。八戸市市川地区のイチゴ農家は、4月下旬から1か月以上食害に悩まされていて、農家からは「個人で対策をしても防げない」と苦境を訴える声が上がっています。

八戸市市川地区のイチゴ農家・風穴 求さんです。

イチゴ農家 風穴求さん
「急に5月入る前からやられ始め、一気にひとつのハウスでこんなにやられた」

風穴さんのハウスでは、4月下旬~5月下旬にかけて毎日のように動物による食害があり、出荷直前のイチゴあわせて10キロほどが食い荒らされました。

そこで、罠を設置したところ、4月下旬にハクビシン1頭が、5月24日にはアライグマ1頭が罠にかかっていました。

さらに、対策を徹底するために風穴さんは5月29日にはハウス周辺に電気柵を設置。それから被害は一切なくなったっといいます。…ところが。

イチゴ農家 風穴求さん
「すぐ近くで同じイチゴ農家さんがいて、電気柵つけた次の日から被害を受けているみたいです」

風穴さんが電気柵を設置した翌日から被害を受けているのは、150mほど離れた場所でイチゴを栽培している鈴木祐則さんです。

5月30日~6月5日までの1週間にイチゴ約6kgを食い荒らされたといいます。

イチゴ農家 鈴木祐則さん
「今年は最高に多い。それだけ動物が増えてきている。(被害を受けたのは)4うねあるから200個は超えている」

ハウスの周辺には動物の足跡があるほか、アライグマに引き裂かれたとみられるハウスの穴が8か所ほどあります。

今野七海記者
「わたしの手よりひとまわりほど大きい穴が開いています。ここから侵入して食い荒らしたと見られています」

鈴木さんもわなを設置するなど、様々な対策を講じているものの効果はないといいます。

このため、現在は県の協力を得てハウス周辺にカメラ3台を設置していて、撮影した映像を確認したところ、アライグマと見られる動物がハウスの周辺を動き回っているのが映っていました。

イチゴ農家 鈴木祐則さん
「前から被害はあったけど最近回数が多くなって、個人個人でやっても防げない。全体でやらないと」

八戸市市川地区のほかに、隣接する南部町では、サクランボが野生動物による食害を受けていて、農作物が収穫期を迎えるのを前に、農家や各自治体はわなの設置や電気柵の設置など対策を急いでいます。

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