家庭の経済事情などで学習塾に通うことが難しい中学生を支援しようと、東京都江戸川区が成績上位者を対象にした無料塾を開く。東京23区では足立区に続く取り組みで、斉藤猛区長は5日の記者会見で「貧困の連鎖を断ち切るには教育が重要」と強調した。

◆週2回開催、保護者の所得制限あり

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 入塾試験に合格した3年生が対象の「EDO塾」。今年9月~来年2月、区立図書館3カ所を会場に週2日のペースで数学、英語、理科、社会を教える。冬期講習もある。定員120人。就学援助の基準(4人世帯なら世帯年収500万円以下)を目安に、保護者の所得制限を設ける。  中学生が誰でも無料で学べる「EDO学舎」も7月に開設する。週1回、生徒が持ち寄った学習課題に指導者が助言する。

◆財源は区民からの寄付を活用

 塾、学舎とも運営は民間に委託する。6月補正予算案に事業費4400万円を計上した。財源は「福祉と子どもに役立ててほしい」と区民から今年遺贈された寄付金6400万円の一部を活用する。EDO塾は本年度の結果を踏まえ、来年度以降に区の事業として続けるかどうかを検討する。  区は、成績が伸び悩む小中学生向けの無料の放課後補習教室を区立小中学校全98校で開いている。(押川恵理子) 

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