東京都内にある全国有数の進学校・開成高校の生徒が、修学旅行で岡山県津山市を訪れました。その目的は…「観光」ではなく「地域をPRするコンテンツ制作」です。ユニークな修学旅行を取材しました。
修学旅行「岡山無人島コース」って何?!
開成高校の修学旅行です。全部で4つのコースがあり、2年生およそ400人のうち50人程度が、岡山県を巡るコースを選択しました。その名はなんと…。
(開成高校 戴恒林さん)
「岡山無人島コースです」
前日まで、倉敷市の無人島「釜島」で1泊2日のサバイバルキャンプを体験していたというのです。
(開成高校 安川東吾さん)
「自分たちで火を起こして、食料を確保してテントを建てて、最後は五右衛門ぶろを自分たちで作って、そこまでにかいた汗を流しました」
(高橋航志郎さん)
「当たり前のように火とか使っているけれど、『一からやろうとすると難しいんだな』と身に染みて実感したし、普段すごくぜいたくな暮らしをしているなと実感しました」
無人島を脱出!今度は「岡山の小京都」津山へ
無人島を無事脱出し、津山市にやってきた生徒たち。この日は3人程度のグループに分かれ市内観光…ではなく、地域をPRするコンテンツを制作するというのです。
(修学旅行を企画した田尻嗣門さん)
「このコースのコンセプトが非日常の体験ということで…」
生徒自ら行先や内容を決めたという、ユニークな修学旅行です。こちらの3人は鶴山公園をPRするCMを作るといいます。
開成高校の生徒たちが目を奪われたのは...
(安川東吾さん)
「津山城は石垣が壮大なので大きい石垣をPRする動画を作りたい」
早速公園に到着した3人ですが…。
「(城の完成まで)13年…長ぇな)」
園内には入らず、入り口の説明文に釘付けです。
ーこういうのって読んじゃう?
(高橋航志郎さん)
「みんな読みますよ。みんな読みます。こういうの」
知的好奇心旺盛な生徒たち。自由な校風が、学習意欲を引き出しているのかもしれません。
ー髪染めていても何にも言われないの?
「何にも言われない」
「本当に怒られることが少ない校則ゼロだしな…」
園内を一通り見学しCM制作のプランがまとまったようです。果たしてどんな映像が出来上がるのでしょうか。
「発表する場が欲しい」と市役所に働きかけ...市長も参加
「こんにちは」
その経過報告の場は津山市役所です。生徒自ら「発表する場が欲しい」との要望を受けた津山市が会場をセッティング。谷口津山市長も訪れる中、20ほどのグループがプレゼンを行いました。
「備中櫓というところの美しさで…」
鶴山公園を撮影した3人の動画は、名物の桜と公園のシンボル・備中櫓を絶妙なアングルで切り取った素晴らしいものでした。
(安川東吾さん)
「津山市に来るまで名前もきいたことなかったんですけど、CMを撮影していく中で知らない魅力がまだ地方にはいっぱいあるんだなと感じました」
(戴恒林さん)
「僕たちの動画を使ってネットじゃ分からない津山の細かいところの魅力を発信していけたらなと思います」
生徒が手掛けた作品は夏休み前に完成させ、その後津山市に寄贈されるということです。
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