TSMCの進出に伴い外国人材を円滑に受け入れるため、内閣府が熊本県を国家戦略特区に指定すると発表しました。

熊本県菊陽町のTSMC第1工場

この特区は「連携“絆”特区」で、熊本県は半導体産業の育成のため、台湾の半導体製造大手・PSMCなどが3年後の工場稼働を目指す、宮城県とともに指定されます。6月4日の国家戦略特区諮問会議で決まりました。

九州では福岡市と北九州市が国家戦略特区に指定されていますが、都道府県単位での指定は九州で初めてです。

熊本県菊陽町のTSMC第1工場

熊本県では菊陽町で2月にTSMCの第1工場が開所し、第2工場の建設も決まっていますが、周辺の関連企業も含めて半導体人材の不足が顕著で、外国人材の受け入れ環境の整備も課題となっています。

熊本県などによりますと、指定を受けることで半導体関連産業に従事する外国人について、在留資格審査の一部である受け入れ企業の経営の安定性について、国に代わって県が審査を行えます。

これにより、従来は最長で3か月程度かかった審査が、1か月ほどに短縮できる見込みです。

今回、宮城県とともに指定を受けることで、両県が情報共有などを進め、東北と九州の半導体産業の拠点として成長することも狙いです。

熊本県の木村敬(きむら たかし)知事は「半導体関連産業の集積に向けた課題解決を加速するもので、『新生シリコンアイランド九州』の実現に貢献できるよう、今後もさらなる規制改革を進めたい」とコメントしました。

今後、政府が政令を改正して、正式に指定します。

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