自民党の裏金事件を受けた政治資金規正法の改正の議論が国会で大詰めを迎えています。そんな中、自民党の田畑裕明衆議院議員が開催する政治資金パーティーをめぐり、案内状にあった「ご入金のみ」の記載が寄付に当たるとの指摘が専門家から上がっています。この件について、チューリップテレビが田畑議員側に取材を申し込み、質問状を送ってから1週間がたちました。しかし、田畑議員側からの回答はいまだにありません。
自民党派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法の改正を巡り与野党は3日、4日の衆議院の特別委員会で採決を行うことに合意し、改正案は今国会で成立する見通しとなりました。
自民党がまとめた修正案では、パーティー券の購入者の公開基準について今の「20万円超」から「5万円超」に引き下げるとしています。
政治資金パーティーの規制強化に向けた議論が大詰めを迎えるなか6月18日、都内で開催を予定しているのが自民党、田畑裕明衆議院議員の政治資金パーティーです。
会費のみでは寄付に当たるとの指摘が…
パーティーは講演会形式のセミナーと懇親会の2部制で、会費は2万円。案内状の返信欄には「ご出席」「ご欠席」のほかに、「ご入金のみ」の記載がありました。この「ご入金のみ」の記載について、専門家は…。
神戸学院大学 上脇博之教授:「“お金だけ払ってください”と…これ寄付になるんですね。これを全部パーティー収入に入れ込んでしまうと、これ虚偽記入になるし、寄付について書かなかったという不記載になってますね。政治資金規正法違反です」
政治資金規正法では、パーティーで得た収入から会場代や飲食代などの経費を差し引いた金額を政治活動に支出できると定めているため、上脇教授は会費の入金のみでは寄付に当たると指摘します。
電話で問い合わせるも、回答はない…
チューリップテレビは5月27日、政治資金パーティーについて、開催の目的や裏金事件が問題となる中で有権者の理解を得られるかといった内容の質問状を田畑議員の事務所に送り、さらに5月30日には「ご入金のみ」の記載が寄付に当たるのではないかと電話で問い合わせました。
しかし、いずれも担当者が不在などの理由からきょう午後5時の時点で田畑議員側から回答はありません。
「信頼回復に真摯に取り組む」はずが…
裏金事件でキックバックを受けて幹事長から厳重注意を受けることが決まった際、田畑議員は取材に対しこうコメントしているんですね。
田畑議員(4月5日時点のコメント):「政治的責任を重く受け止め、県民の声に耳を傾けて、政治への信頼回復に真摯に取り組んでまいります」
質問状を送ってから1週間たち、回答はいまだありません。
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