6月7日から仙台市内で始まる「ライドシェア」について、宮城県の村井嘉浩知事は「正直に言えば不安」と述べ、IT事業者などへの全面的な解禁については慎重な姿勢を示しました。

村井知事:
「海外でやってるから日本でやってもうまくいくんじゃないかっていうのは、ちょっとあまりにも軽く考えすぎじゃないか」

3日の定例会見で、一般ドライバーが自家用車を使い有料で客を送迎する「ライドシェア」が6月から仙台市内で始まることについて問われた村井知事。5月29日に埼玉県川口市でタクシー運転手の男性が乗客の男に拳銃で撃たれた事件を引き合いに、安全面での整備が不十分なまま制度を進めることに慎重な姿勢を示しました。

村井知事:
「なによりも重要なのは利用するお客さんの安全、それから運転手の安全。今回のタクシー会社(主導)のライドシェアも、正直に言えば不安。(タクシーには)安全のための防護設備としてアクリル板がついている。そういうものも自家用車にはない。タクシーの場合はGPSでどこにタクシーがいるかということが把握できるが、それもできない。いざというときに危険を察知した時には、ボタンを押すとランプが赤くつくが、自家用車の場合、それもないわけですよね。事件に繋がる可能性がある。
タクシーの運転手が撃たれた事件もあった。自家用車だと(被害が)すぐにわからないかもしれない。すごく心配」

村井宮城県知事

そのうえで、政府が検討を進めているIT事業者への制度の全面的な解禁には「慎重になるべき」と述べました。

村井知事:
「おそらく課題が出てくると思う。その課題を見ながら、よく検討していく、慎重にやっていく。少しずつやっていくっていうことが私は必要なんじゃないかと思う」

仙台市内では金曜日の午後4時から午後7時、土曜日の午前0時から午前3時までのタクシーが不足する時間帯にライドシェアが認められ、6月7日から制度が始まる見通しです。

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