6月3日午前6時31分頃、石川県能登地方で発生した地震では、最大震度5強を石川県輪島市と珠洲市で観測しました。この地震に伴い、気象庁は緊急地震速報を北陸、甲信、東海、関東、東北、近畿地方の広い範囲に発表しました。

静岡県の予測は最大で震度4程度。しかし、実際に静岡県内で観測された地震の揺れは震度1でした。

どうして、実際に観測された地震より、緊急地震速報での予測震度がかなり大きかったのか。気象庁は3日午前8時半からの記者会見で「精査中」としながらも、考えられる原因を詳しく説明しました。

<気象庁の会見>
「経過時刻5.3秒というところで、マグニチュード7.4と実際に速報値で出たマグニチュードは5.9ですから、かなり大きく評価をされてしまったということになります。そのため、広い範囲で緊急地震速報の警報が発表されたということになります」

【どうして実際に比べて、過大なマグニチュードになったのか?】

<気象庁の会見>
「現在、詳しく見ている段階では、極めて短時間に同じ場所で地震が複数発生したらしいということがわかっておりまして、それが何らかの原因でこのような緊急地震速報のマグニチュードが大きめに出てしまったということになってるんではないかと推測しておりますが、原因については、今後精査してまいりたいと考えております」

【地震が連続すると緊急地震速報の予測は難しい?】

<気象庁の会見>
「地震が連続しても、うまく分離できる場合や、そうでない場合もある。何が原因になって今回マグニチュードが大きめに出たかは、より詳しく見てみないと分からないと考えております」
「極めて短い時間に、複数同じような場所で発生した場合、暫定値というのを計算しようとしてるわけですが、極めて分解するのが難しい形になりますので、前の地震が起きている、その揺れが続いている中で、また同じものが複数発生したというような状況になると、どこまでがその地震の影響になっているのか、その分離が非常に難しくなります。そこが、もしかしたら原因ではないかなというふうには考えております」

緊急地震速報は、地震が発生した直後に、少しでも早く私たちに情報を伝え、身の安全を守ってもらおうというものです。予測の限界はあるにせよ、緊急地震速報を見聞きしたら、安全の確保に努めることが大切です。

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