当選を確実にしバンザイしてよろこぶ清家愛氏(中央)=東京都港区で
東京都港区長選は2日、投開票され、無所属新人の元区議清家愛氏(49)が初当選した。28日に港区初の女性区長に就任予定で、東京23区の女性現職区長は7人となる。「前例、縦割り主義の古い政治を一新し、未来の港区をつくっていきたい」などと訴え、無所属現職の武井雅昭氏(71)=自民、公明推薦、無所属新人の元都議菊地正彦氏(71)を破った。(小沢慧一、奥野斐)◆港区では初、東京23区の現職女性首長は7人に
当日有権者数は20万617人。投票率は30.62%で、前回の30.04%を0.58ポイント上回った。 当選を決めた清家氏は2日深夜、白いスーツ姿で登場。事務所に集まった支援者を前に「本当にみなさん、ありがとうございました」と深く頭を下げた。「これから新しい港区をつくっていこうという思いを共有できたと思う。期待に応えて、素晴らしい港区にしていきたい。がんばって参ります」と決意を語った。 清家氏はその後の報道陣の取材に対し、「固定化してきた区役所のかたちを、みなさんのアイデアを生かせる組織にしていきたい。福祉や教育の現場、人に対するサービスをもっと支えていきたい。区民の声が反映される区政にしたい」と述べた。 さらに「新しいリーダー像を示していけたらと思っている。今までの区長の姿とはだいぶ変わってくると思うので、新しいリーダーシップになると思う。たくさんの人の意見を聞きながら、たくさんの声が伝わるし、改善されるという区政にしたい」と続けた。 清家氏は選挙戦で「子供たちに親の働き方や障害の有無にかかわらず、質の良い保育と教育のサービスが提供できる制度をつくっていきたい。港区を世界で一番幸せな子育て・教育都市にしたい」と訴えていた。 街頭演説には隣接する品川区の森沢恭子区長が駆けつけ、共産党が自主的な支援を表明するなど、支持を多方面に広げていた。 争点の一つだった5期20年に及ぶ武井氏の区政を、組織の硬直化など多選の弊害があると批判。「コロナ禍で疲弊した産業や生活の立て直しをしたい」と区政の継続を訴える武井氏や、女性副区長の登用などを打ち出す菊地氏をかわした。 【港区選管発表の確定票】清家 愛氏 29,651票
武井雅昭氏 28,123票
菊地正彦氏 3,070票
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