大相撲の元幕内力士、琴恵光(延岡市出身)が5月17日に現役を引退し、年寄 尾車を襲名しました。
MRTテレビ「Check!」では、親方として初めて地元に戻った尾車親方をスタジオに迎え、17年間の現役生活や今後の目標について話を聞きました。
聞き手:粉川真一アナウンサー
番組キャスター:川野武文アナウンサー、加藤沙知アナウンサー
※2024年5月27日(月)放送
スーツに藤紫色のネクタイで 尾車親方「ちょっと違和感です」
粉川真一アナウンサー(以下、粉川AN)
26日に千秋楽を迎えた大相撲夏場所、大変な盛り上がりを見せましたが、この度、17年の力士生活に節目を迎えられました琴恵光こと尾車親方です。お帰りなさい。
17年間、宮崎県民に勇気と元気を与えてくださり、ありがとうございました。
スーツ姿を初めて拝見しましたけれども、普段から着る機会はあるんですか?
尾車親方
今日は2回目なんですけど…
粉川AN
もうすごく貴重ですね!
尾車親方
そうですね。ちょっと違和感です。
加藤沙知アナウンサー
ネクタイもご自身で?
尾車親方
ネクタイもちょっとYouTube見て。
粉川AN
まわしと同じ、藤紫色のネクタイですね。
ガラリと親方の雰囲気になられましたが、17年間の相撲道生活を振り返ってみましょう。
当時15歳、地元の相撲道場での稽古、そして入門
粉川AN
15歳のとき、岡富中学校3年生の頃ですが、親方はこの頃はもう将来のことをある程度決めていらっしゃったんですか?
尾車親方
そうですね。相撲界に行くと決めたので、結構、相撲の方に力を入れていました。
(15歳当時の尾車親方:延岡市立岡富中学校 柏谷充隆さんのインタビュー)
「自分の体でどこまでいけるかやってみたいと思ったので相撲を選びました。勝負が早くきまる決まるから、そこら辺も面白いかもしれない。体が小さい方なので、もっと力をつけて頑張っていきたいと思います」
粉川AN
後に幕内力士となる柏谷少年ですが、相撲を始めたのは、元十両力士だったおじい様(元十両 松惠山)の影響といういうことで、3兄弟の末っ子、幼い頃から柔道と相撲に頑張りました。
そして、佐渡が嶽部屋に入門。佐渡ヶ嶽親方が延岡に迎えにいらして、一緒に延岡駅から出発。
この時は駅のホームに、同級生はじめたくさんの人が駅のホームに集まり、「頑張ってこい!」というシュプレヒコールの中、旅立ちました。
このときどんな思いでしたか?
尾車親方
本当にたくさんの方に見送りをしてもらって、やっぱり頑張ろうっていう気持ちになりましたね。
粉川AN
不安はありましたか?
尾車親方
いや、もうなかったです。
入門から関取に、そして新入幕
粉川AN
2007年3月、初土俵を迎えられました。名門、佐渡ケ嶽部屋です。
そして、7年後の2014年11月、夢だった新十両入り。関取となって延岡に帰ってこられました。
当時の延岡市役所にはお祝いの懸垂幕が掲げられ、お祝いの会では
(化粧まわし姿の少年のあいさつ)
「これからも頑張ってください!応援しています!!」
握手をしっかり交わしてもらった少年はあふれんばかりの笑顔。もう、この頃には子供たちの憧れの存在となっていました。
(中学生時代の尾車親方のインタビュー)
「できれば十両まで行って、また、その上を目指していきたいと思う」
(2014年10月当時のインタビュー)
「夢は幕内に入ることですかね。番付の一番上に自分の名前を載せることがそこに行けるように頑張ります」
粉川AN
最初の目標の十両、その後、2018年7月には新入幕と次々と、目標をかなえていきました。
新入幕の際には、新聞の号外も配られました。
そして、地元ではおなじみの光景。後援会のみなさんが集まってお祝いの花火が打ち上げられました。
集まってくださった方々に、お父様があいさつされました。
(尾車親方の父 柏谷正倫さん)
「幕内に上がっても、力強い相撲を見せてくれると思っています」
(尾車親方の母 柏谷多美さん)
「私は一生この日を忘れられない」
17年の力士生活は
粉川AN
琴恵光関が勝利すると、ふだんは花火もあがり、最近では巨大な「琴恵光人形」も延岡にあると聞いています。
前頭4枚目まで上り詰めました琴恵光さんでしたが、17年間の相撲道を振り返って、改めていかがでしたか?
尾車親方
本当にいろんな方に応援してもらって、すごく充実した17年間でした。
粉川AN
休場される前の去年の11月場所九州場所の番付表を用意したのですが、もう何百人といる力士の中で、最初、序の口ここからスタートされたんですよね。
正直、間近から見ても、何と書いてあるかわからないくらいですが、そして、一番上を目指すと言って、出世を一枚1枚重ねられて、ご覧ください、こちら、もうこの距離からもよくわかります。琴恵光と名前があります。
かなりのご苦労があったんじゃないですか。
尾車親方
やっぱり、そこ(幕内)を目標にしてやってきたので、達成できたときは本当に嬉しかったです。
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