能登半島地震で被災した住民の仮設住宅への入居が進むなか、亡くなった親族や先祖を供養する大切な仏壇が倒壊した住居に残されている人も多くいます。こうした中、熊本県の仏壇店が仏壇を無償で配布する活動を続けています。

27日輪島市の仮設住宅を訪れたのは熊本県の仏壇店社長、永田幸喜さん。

永田さん「心よりお見舞い申し上げます。怖かったでしょ?」

永田さんは、地震で自宅が崩れるなどして仏壇を残したまま避難した被災者のために、3月から小型の仏壇を無償で届けています。屋号を輪島塗の行商をしていた先代が「輪島漆器仏壇店」と名づけた縁もあり、永田さんは能登で起きた震災に心を痛めていました。

仮設住宅に住む池下さん親子。輪島朝市の火災で家を失い、実家も倒壊して仏壇が取り出せなくなりました。今回、永田さんが届けたのは仮設住宅にも置けるようにと作られた小型の仏壇。早速、13年前に亡くなった父の遺影が飾られました。

母・池下敏枝さん「写真一枚がカバンの中に入れたっきり、5カ月も。そんなんであったのでありがたく思う」

息子・池下敏春さん「すべて、すべてありがたいですよ」

永田さんは、2020年の熊本豪雨の時にも被災者に無償で400基の仏壇を提供しました。

永田さん「仏壇から力をもらっているし、客から元気をもらっている。ありがたい。大変だったと思う、熊本も地震があったが輪島が大変、心より応援している」

次はお盆の前に再び輪島を訪れたいと考えているほか、要望があれば郵送でも仏壇を贈りたいと話す永田さん。これからも被災地に寄り添い続けます。

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