大阪府泉南市の男子中学生が自殺した問題で、第三者委員会はいじめがあったことを認め、学校や教員への不信が募ったことなどが自殺につながったと指摘しました。

 おととし3月、自ら命を絶った泉南市の中学1年生・松波翔さん(当時13)。翔さんは生前に「いじめを教師に相談したが対応してくれない」と家族に話していました。

 遺族の求めによって設置された第三者委員会は報告書をまとめ、不登校だった翔さんに対し、上級生や同級生から「少年院帰り」と言われたり、背中を殴られたりするいじめがあったことを認めました。

 さらに、背中を殴られたことを学校が「あいさつ程度のスキンシップ」と判断するなど、不信感を募らせる行為を繰り返したと指摘。学校や市教委の対応について「本人の立場に立った姿勢を示す必要があった」としたうえで、「教員への不信などが自死につながる背景となった」などとしています。

 (翔さんの母 松波千栄子さん)「やっぱり何度も何度も教師に裏切られ続けたことが彼を失望させたことは間違いないんですよ。翔くんの言いたいことを言ってくれてるねって見せられます」

 また、第三者委員会は翔さんの死後、学校側が遺族と十分なコミュニケーションを取らず、クラスメイトや保護者に約半年間自殺を公表していなかったことを問題視しています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。