大分県内で溶連菌の感染症が増加しています。命の危険が伴う「劇症型」も急増し、過去最多に上っていることがわかりました。

大分市明野東のあんどう小児科では、2週間程前から溶連菌による咽頭炎で受診するケースが増えているそうです。

(あんどう小児科・安藤昭和院長)「やはり接触感染・飛沫感染が中心と考えていいと思いますね。ここ1・2週ぐらいの急な増え方を見ると、ちょっと大きな流行になることは危惧されるかな」

安藤昭和院長

溶連菌の咽頭炎は主に子どもが感染する細菌性の感染症で、発熱や喉の痛みに加えて舌が赤くなる症状もあります。県内では去年秋から増加傾向が続いていて、5月19日までの1週間で定点あたりの感染者数は5.42人と、警報基準の8人に近づいています。

(安藤昭和院長)「抗生物質が非常によく効く感染症ですね。抗生剤を確実に内服できれば24時間で人に感染させなくなるデータもある。順調に症状が回復すれば、2日間ぐらいの出席停止で十分で、全身状態もほとんどのお子さん回復します」

一方、危険性が高いのが人食いバクテリアともいわれる「劇症型」の溶連菌です。発熱や倦怠感などの全身症状から始まり、壊死性の筋膜炎や、多臓器不全などが進行し、命を失うおそれもあります。

                  「劇症型」溶連菌          提供:国立感染症研究所

県内で感染者数が最も多かったのは2021年の9人でしたが、今年は5月12日時点で15人に急増していて、過去最多を大幅に更新しています。

(県健康政策 感染症対策課・池邉淑子課長)「劇症化になる手前で何らかの気になる症状、なんか体がだるい、微熱がしばらく続いてるとか、傷口とかが腫れが大きくなってきたと思うようなことがあれば、まず受診して相談してみるというのも大事かもしれません」

溶連菌の感染症は、手洗いやうがい傷口の消毒などの予防の徹底が必要で、体調不良や慢性疾患などで抵抗力が落ちている人は特に健康管理が大切です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。