5月26日、大阪・十三のシアターセブンで上映された映画『94歳のゲイ』。前週に続き、この日も満席となりました。

 『94歳のゲイ』は、大阪に住む男性同性愛者の長谷忠さんに密着したドキュメンタリーです。かつて同性愛は「変態性欲」だと公然と語られ、治療が可能な精神疾患とされてきました。1929年生まれの長谷さんは、結婚をしたことも誰かと交際した経験もありません。ゲイであることを誰にも打ち明けることなく、好きな男性ができても告白することもできない時を過ごしました。作品では、90歳を超えた長谷さんが経験する「悲しい別れ」や「新たな出会い」を描き、人の繋がりが生む希望や優しさを伝えています。

 26日の上映後の舞台挨拶には、主人公の長谷さんが登壇。長谷さんは持ち前の明るさで時折笑いを取りながら、自身の半生を語りました。

 (長谷忠さん)「他の同性愛者とは違って、僕はひとりで生きていた。男同士の関係がわからなかった。ひとりで生きることが僕の生き方の基本だった。これからは自由に男2人、女2人が一緒に生活できる日本になる」

 サイン会も長蛇の列ができ、長谷さんは観客と握手をしながら「未来には希望がある。体に気を付けてね」と声をかけていました。

 『94歳のゲイ』は大阪では第七藝術劇場でも公開されています。

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