24時間以内に台風発生へ 今年初の「台風1号」に
フィリピンの東の海上にある熱帯低気圧が台風になる可能性が高くなりました。気象庁は、この熱帯低気圧に関する進路予想を発表しました。気象庁は熱帯低気圧が24時間以内に台風になると予想された場合に5日先までの進路予想を発表します。
台風1号になる可能性がある熱帯低気圧は、23日午後3時現在、ミンダナオ島の東の海上にあって、中心気圧は1004hPa、中心付近の最大風速は15m/s、最大瞬間風速は23m/sとなっています。24時間以内に中心付近の最大風速が台風の発表基準である最大風速17.2m/sを超えるみられます。
24時間以内に台風1号となれば、今年初めての台風発生となります。1951年の統計開始以降、史上7番目に遅い台風1号の発生となります。一方で、台風1号の発生が遅かったとして、その年の年間の台風発生数が少なくなるわけではありません。
では5日より先の進路はどうなるのでしょうか。海外予報機関のデータも参考に見ていきます。
アメリカ海軍も警戒情報を発表 欧米の予報機関の進路予想は
アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
23日午後3時の発表で、赤色の丸で表示されたエリアについて情報を発表しています。この雲域がJTWCの監視対象となったことを意味していて、今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性が高いことを示しています。
JTWCでは、監視対象の雲域が定めた基準以上に発達すると予想される場合に、LOW(黄)→MEDIUM(オレンジ)→HIGH(赤)へとレベル分けした形で情報を発表します。赤色になると台風の発生時期に近づいた目安となります。それぞれの意味は以下の通りです。
LOW(黄):監視対象ではあるが、今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性は低い
MEDIUM(オレンジ):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性も高まっているが、発達するには24時間以上かかる見込み
HIGH(赤):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する見込み
欧米のアンサンブル予想 来週日本の南海上に北上予想
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて、進路を確率的に予想するものです。その予想のばらつきが大きいほど予報円が大きくなります。
アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報です。フィリピンの東海上で進路を北東に向きを変えて北上を続けて、来週になると関東の南海上に進んでくる予想です。
ヨーロッパ中期予報センターの予想もアメリカ海洋大気庁と大きくは変わりません。来週に関東の南海上に北上してくる予想です。
2つの予想ともブレ幅はありますが、フィリピンの東海上までは北西へと進み、その後は北東方向へと進む傾向はそろっているようです。
最終的に台風に関する進路予想は気象庁の台風情報をご確認ください。
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