中野市で警察官と住民合わせて4人が殺害された事件は、25日で発生から1年となります。
周辺の住民の中には、事件の記憶が薄れず「早く忘れてしまいたい」などと話す人もいます。


事件は2023年5月25日、中野市江部(えべ)で起きました。

散歩をしていた近くに住む竹内靖子(たけうち・やすこ)さんと、村上幸枝(むらかみ・ゆきえ)さんが、ナイフで襲われ死亡。

駆け付けた、中野警察署の池内卓夫(いけうち・たくお)さんと、玉井良樹(たまい・よしき)さんが、猟銃とナイフで襲われ、亡くなりました。

殺人の疑いで逮捕され、その後起訴されたのは、近くに住む農業・青木政憲(あおき・まさのり)被告32歳。

自宅に立てこもり、事件発生からおよそ12時間後の翌朝、午前4時半すぎに確保されました。

青木被告は調べに対し「ぼっちと馬鹿にされていると思った」などと話しています。



第一通報者の男性:
「自分では早く忘れてしまおうと、必死でそういうことを思えば思うほど、また思い出すので・・・そんなことと闘いの1年でした」

あの日からの月日を「闘いの一年」と振り返ったのは、犯行を目撃した第一通報者の男性。

目の当たりにした凄惨な光景が頭から離れることはありません。

犠牲となった村上さんが、青木被告に追いかけられた末に、襲われた畑。

そして警察官の池内さんと玉井さんが銃撃された工場の敷地。

いずれも第1通報者の男性が所有する土地で、事件後も現場検証などへの立ち会いを余儀なくされてきました。

第一通報者の男性:
「(現場を)見れば見るほど、何でこんなこと起きたんだろう、そういうことだけだった」



あの日から1年。

周辺に暮らす住民同士が事件のことを口にすることはほとんどありません。

第一通報者の男性:
「お互いに思い出すとつらいのか知らないけど、みんな早く忘れたいと思っているのかもしれない」

未だ、事件現場を興味本位で訪れる人もいると言います。

男性は、住み慣れた地に平穏な日常が戻ることだけを願い続けています。

第一通報者の男性:
「私としては早いとこ忘れて、何の抵抗もなく、普通に、人も好奇な目で通るときに現場を見ていったりするのが一日でも早くなくなって、昔のまんまに戻ってもらいたいと思う」

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