樹木が感染すると枯れてしまうナラ枯れの被害が甲府市で拡大しています。
甲府市の被害は前の年の3.7倍に上り、22日は市街地近くの山で防除作業が行われました。

武藤裕美記者:
「甲府市の緑が丘スポーツ公園の近くにある湯村山。こちらではナラ枯れの被害が確認されていて、遊歩道を通行止めにして殺虫作業を行っています」



ナラ枯れは体長5mmほどの小さな虫=カシノナガキクイムシが病原菌を運び込むことで起きる樹木の伝染病です。



感染すると水を吸い上げる機能を失って枯れてしまい倒木するおそれがあり、倒れた木の周りに猛毒のキノコが生えることも確認されています。



県は成虫が飛び立つこの時期に各地で防除を行っています。



このうち甲府市の湯村山では、約1kmの遊歩道沿いのコナラなど、200本の樹木に虫が侵入した形跡があり、業者が1本ずつ記録を確認しながら殺虫剤を噴霧していました。



県によりますと昨年度の県内のナラ枯れ被害は前の年度の6割にとどまった一方で、甲府市は約3.7倍に増加しました。



また、韮崎市や北杜市など5の市と町で初めてナラ枯れが確認され、被害は中北地域で拡大し、虫が北上している可能性が高いということです。

サンリツ造園土木 土屋和明 専務:
「虫が直接人体に被害を及ぼすことはないが、(木に)入ることによって倒木などの恐れがあるので近くに寄らないようにお願いしたい」



湯村山の防除作業は24日まで行われます。

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