主に熱帯域に生息し、凶暴なサメとして知られるオオメジロザメですが、先月、宮崎市の大淀川で釣り上げられました。
なぜ、宮崎に現れたのか?その理由を調べました。

回転しながらジャンプする

主に熱帯域に生息し、「世界三大危険ザメ」の一種として知られるオオメジロザメ。

その凶暴なサメが宮崎市の大淀川にいると聞いて現地に向かった。

釣り人に聞いて見ると…

(釣り人)
「普通に釣りをしていたが、回転しながらジャンプする、サメ自体が。30回くらいは見ている」

「もう少し暖かくなれば、結構いっぱいいる。8月くらいまで出ます。ジャンプする。多分、この間釣り上げたやつと一緒だと思う」

釣り人の間ではサメがいるのは有名な話のようだ。

噛みちぎられたコイ

さらに取材を進めると、こんな写真を入手した。

噛みちぎられたコイ。
専門家によると歯形などからサメによるものだと見られている。

(写真を撮影した・川越俊満さん)
「コイにしては体が半分ないよなと思って、噛みちぎられているというか2か所くらい、びっくりだった」

こうした目撃情報や写真が撮影された場所は、いずれも大淀川の河口付近。

釣り上げたのはなんと「オオメジロザメ」

さらに調査班が取材を進めると、一人の男性に出会った。

釣り歴30年以上の河野喜一郎さん。先月、大淀川の河口付近で釣りをしていると…

河野さんが釣り上げたのはなんと「オオメジロザメ」。

河野さんは40分間にわたりサメとの攻防を続け、およそ200メートル下流で釣り上げた。

(河野喜一郎さん)
「このまま『ガンッ』と持っていかれて、1回水辺に落ちそうになって。原付にひったくられたような『ドンッ』という感じでそのまま止まらずに、そしたら背びれが見え始めて、近くにきたら青白いのが旋回しはじめて『これメジロ(ザメ)じゃないか』と言ってからが、ずっと震えが止まらない状態でやりとりしていた」

オオメジロザメの体長は1メートル26センチ、重さは18.5キロ。
現在、神奈川県の博物館に、標本として保存されている。

主に熱帯に生息 沖縄より北には生息しないとされていたオオメジロザメ

主に熱帯に生息し、沖縄より北には生息しないとされていたオオメジロザメが、なぜ、大淀川にいるのか。

宮崎大学出身で日本さかな専門学校の講師、緒方悠輝也さんに聞いた。

(日本さかな専門学校講師 緒方悠輝也さん)
「最近海水温が少しずつ上昇していることもあって、こちら(宮崎)にも出てこられるようになっているのではないかなと思っている」

今回、河野さんによって釣り上げられたオオメジロザメだが、気になるのは、まだ、別のサメがいるかどうか…

緒方さんは次のように推測する。

(日本さかな専門学校講師 緒方悠輝也さん)
「一度に1~14匹の子どもを生むことが知られているので、宮崎県の近くで出産したとしたら、兄弟がいてもおかしくはないと思う」

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