持続可能な社会づくりの取り組みを紹介する「つなごう沖縄」のコーナー。
今回は「CO2の削減」や「資源の再利用」などさまざまなSDGsを取り入れ、環境や社会に配慮して営業する県内のホテルを紹介する。






那覇市内の小さなホテル「ザ・キッチンホステル アオ」。1階はレトロな雰囲気のカフェ、2階は、ドミトリータイプの宿泊施設。一見普通のホテルに見えるが、ある「軸」をもって運営されている。



▽エステートプランナー 高橋学さん
「旅を通してエシカルな体験をしていただきたい」

エシカル、とは「環境や社会・人に配慮した行動」を指す。このホテルでは、SDGsに関するたくさんの取り組みが行われている。

▽高橋学さん
「エシカルな考えで1番最初に取り組んだのが、mymizuという水の給水スポット」

mymizuとは、無料の給水スポットを探すことができるアプリ。

給水パートナーに加盟した施設では、宿泊客以外でも、マイボトルを持ち込めば無料で水を汲むことができ、ペットボトルの削減につながる。さらにお菓子の販売にもひと工夫されていた。

▽高橋学さん
「自分が必要な分量をご自身で取っていただく」

フードロス削減につながるお菓子の「バルク売り」1カップ500円から購入でき、
カップに入る量ならいろんな種類をミックスしてもOK。個別に包装する必要がなく、ゴミの削減にもつながっている。
 
このほか、廃棄されるパイナップの葉を使って作られたストローの導入や、CO2排出の削減につながる電動キックボードのレンタルなども行っている。

▽高橋学さん
「ほとんどスタッフのみんなから、SDGsに関するいろんな提案を頂いて、それをひとつずつカタチにしてきたもの」

SDGsを志向するスタッフの思いが詰まったホテル。カフェの厨房では、蜜ろうを使ったエコラップをスタッフ自身が手作りして、日常業務で使用していた。蜜ろうは、抗菌・殺菌作用もあり、何度でも繰り返し使える。

▽高橋学さん
「このような取り組みをしているのは、沖縄の観光が末永くみんなに支持してもらえる観光に近づけたいから。そして自分たちもその取り組みによって日常の生活を見つめ直し、楽しむ生活ができることを意識しています」

「エシカルな消費を推進してお客様にも協力いただいている分、清掃などにコストをかけ、快適な環境を提供するよう心掛けています」

こうした努力が実を結び、去年は大手ホテル予約サイトから優れたサービスと高い評価の宿泊施設に送られるアワードを獲得した。
   
▽女性の宿泊客
「清潔で明るいのがいいです。無駄なものが無いと感じます。けど最低限必要なものはある」

▽男性の宿泊客
「静か・キレイ・お水もある。紙ストローかと思ったけど、パイナップルの葉を使ったものとか、沖縄らしい。すごく居心地よかったです。時代に合わせた取り組みをしていると思いました」

海外からの宿泊客はー

▽海外客
「持続可能な開発目標は、世界中で本当に重要だと思う。誰にとっても本当に共通のものであり、そして私自身できる限り貢献しようと努めている」

このホテルの取り組みは、観光客や働くスタッフによって住み続けられる街づくりというSDGsの目標につながっている。

▽高橋学さん
「今後は私たちの日常の生活だったりお客様からのご意見をより具現化することを進めていきたい」
(取材:金城毅)

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