鹿児島県十島村の口之島沖で先月、韓国籍のタンカーが座礁した事故で、座礁したタンカーの船体が16日朝、折れていることが分かりました。

この事故は先月16日、十島村の口之島沖で化学物質の「シクロヘキサン」を積んだ韓国籍のタンカーが座礁したものです。

第十管区海上保安本部によりますと、事故の後、サルベージ会社がタンカーの油の抜き取り作業を行い、今月10日に作業を終えていました。

しかし、16日午前7時半すぎ、サルベージ会社から「タンカーの船体が折れた」と報告がありました。十管が上空から現場を確認したところ、タンカーは船体の中央が折れ、ブリッジの上部と船首だけが海面に出ていたということです。

タンカーにはナイロンの原料となる化学物質の「シクロヘキサン」が積まれていて、事故後一時、海上への流出が確認されていました。十管は、船体が折れたことで流出がさらに拡大していないか確認しています。

これまでのところ、口之島沿岸部でのガス検知でシクロヘキサンは確認されていないということです。

シクロヘキサンは海面に出ると気化し、吸ってしまうと頭痛やめまいを引き起こす可能性があるということで、十管は付近を航行する船舶に対し、近づかないよう注意を呼びかけています。

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