2023年に青森県内で、過去最多の1100件を超える出没情報があったツキノワグマ。県内では14日、青森市の山間部のほか三戸町の中心部で目撃されました。4月末までの出没情報は2023年を上回っています。

車道脇の草むらに飛び込む小さなクマ。映像は14日午前5時過ぎ、山菜採り帰りの男性が青森市で撮影したものです。

青森市野沢では4月27日にも目撃されていて、市内の出没情報は6件。前年を上回っています。目撃情報は中心街でも…。

今野七海記者
「三戸町の城山公園です。けさ、このあたりを歩いていた町民があちらの看板のほうで体長1mほどのクマを目撃したということです」

三戸町によりますと、14日の午前6時半ごろ、町民が1頭のクマを目撃しました。クマはその後、目撃された展望台付近から北側の斜面を走り去ったということです。

三戸町農林課 木村隆人主査
「(現場は)小学校も近いので、皆さん十分に気をつけて外出するようお願いいたします」

町の中心部での出没に職員は、朝から公園内に看板を設置するなどして注意を呼びかけました。冬眠から目覚め、この時期から活発になるツキノワグマの出没に県も注意を払っています。

県自然保護課 吉田巧課長
「人慣れしたクマが里におりてきているということがあるのかなと思います。時期的なものとしては、冬眠明けでお腹が空いていて、栄養状態があまり良くない状態だというふうに思いますので、食べ物を探して山を歩いたり足りなければ里におりて来るということだと思います」

県には、4月までに30件の出没情報が入っており、同じ時期での比較では過去最多となった2023年の件数を上回っています。
※2023年は年間で計1133件の出没が確認されています。

県自然保護課 吉田巧課長
「昨年と同じ時期と比較しますと、件数は5件多いということになります。市街地や公園。そういった場所で、クマと遭うってことは全く想像しなかったことだと思うんですけども、そういった時には、まずは慌てないこと。落ち着いて行動することが大事ですので、そこに気をつけていただきたいなと思います」

山菜採りのシーズンを迎えていることもあり、県は山に入る際には、できるだけ複数人で行動することや、大きな音が鳴るものや撃退スプレーを持ち運ぶことを呼びかけています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。