知人女性ら6人に対し、睡眠導入剤入りの飲み物を飲ませて性的暴行を加えた罪などに問われている経済産業省の元キャリア官僚の男の判決で、東京地裁は懲役10年を言い渡しました。

経産省の元キャリア官僚・佐藤大被告(34)は、おととし7月から12月にかけて知人女性ら6人に対し、睡眠導入剤入りの飲み物を飲ませて抵抗できない状態にして性的暴行を加えたほか、わいせつな行為をした準強制性交や準強制わいせつの罪などに問われています。

これまでの裁判で佐藤被告は起訴内容を認め、「薬を入れることへの抵抗感が薄く、被害者が傷つくことはないと思っていた」などと述べていました。

今年3月の裁判では、被害にあった女性が「性被害を他人に打ち明けられず、仕事中も涙が止まらなかった。休職を余儀なくされた」などと述べ、厳重な処罰を求めました。

検察側は「狡猾かつ計画的な犯行で被害者の精神的苦痛は大きい」として、懲役13年を求刑していました。

きょうの判決で、東京地裁は「いずれの犯行も一定の計画性が認められる」、「薬物を使用して被害者の知らないうちに判断能力を奪うもので、危険かつ被害者の尊厳を無視した非道な犯行だ」と指摘。

懲役10年を言い渡しました。

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