県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったそのとき、どのような思いや決意があったのか。
第74回のストーリーは、青森市出身の不動産会社経営・大湯琴音さん。

現在は、主にリモートでの部屋探しなど地方にいる方にも対応している不動産の売買と賃貸の仲介の不動産会社の経営で活躍している。

■金5gの相場を見るのが好き!幼少時代から不動産や相場に興味

大湯は、10歳の頃に父親からもらった5gの金の相場を見るのが好きな子どもだった。

大湯琴音さん
「いまだにずっと見ているので、相場とか金とか不動産とか株とか。そういうのは実は、子どもの頃から大好きでした」

文化系の学生時代を過ごした後は、青森県警本部の事務職として勤務を始める。

大湯琴音さん
「市民のために頑張っている警察官を、縁の下の力持ちのように支えるすごくやりがいのある仕事でした。いろんな方のお役に立ちたいなという思いは、すごく人一倍あったと思います」

警察では交通部の他、職員の福利厚生を担当する総務係、さらにセクハラ相談や被害者支援要員を経験。

その間に同僚と結婚し、2人の息子を出産した。

そんなせわしない毎日の中、あの震災が起こる。

■2011年の東日本大震災を機に考えた自分の役割

大湯琴音さん
「東日本大震災が起こって当たり前の日常が全て壊れた。私は直接の被害はなかったんですが、やはり警察という組織の中にいますと、とても悲しいお話を現場の方からたくさん聞いたんですね。いつ何が起こるかわからないので、やりたいことはやった方がいいなと思いました」

震災を機に、2人の息子の子育ても落ち着いたところで、29年間働いた警察を辞め、学び直しのため47歳で上京。

大湯琴音さん
「2年間は明治大学のビジネススクールで、残りの3年間は早稲田大学のロースクールが法学未修コースが3年でしたので、それで5年間」

大学院時代は10カ国を回る経験も。

2つ目に通った早稲田で法律を学んだ後に考えていたのは、警察の経験から交通事故被害者に寄り添う弁護士になる道だったが断念し、不動産業の道へ―。

■弁護士を諦めて不動産業の道へ “天職”との出会い

大湯琴音さん
「不動産を検索するのが(警察勤務)当時から大好きで、不動産の検索オタク歴35年。1年で4件も(空き家を)直しましたし、最高は江戸川区の戸建てで3ヶ月泊まりこみました。いい物件あるんじゃなくて、いい物件は作るものなんだよっていうところを自分の手でやりたいなと」

ファイナンシャルプランナー(1級・CEP認定者)の資格取得にラテアートのデジタル写真集などを出版と、とにかく思い立ったことはすぐにやってきた人生だが、
不動産業をやっている今が、一番幸せだという。

大湯琴音さん
「“こんな家見て楽しそうにしてる人、初めて見た”って言われているので、(不動産業は)生きがいだっていう感じです」

何歳からでも始められる。大湯さんは、一歩踏み出し勇気をくれる人。

大湯琴音さん
「青森や地方の方々の東京での不安な一人暮らしを支えることができたらと思いまして、多分このままずっと死ぬまで年取るまでいけたらいいなと思っています。煮詰まって悩んでいる人に私の経験したことを伝えて、やっぱり今が常にターニングポイントなんだよっていう、そういうのが伝えられたらいいなと思ってます。何でもやりたいことがあったらやってみる。後悔しない人生を生きる」

大湯さんの次なるターニングポイントはー。

青森テレビ「わっち!!」月~金曜夕方4時25分から
「Turning Point」2024年5月7日放送回より

~大湯琴音(おおゆ・ことね)~
◆青森県青森市出身
◆1970年生まれ
◆元青森県警察本部職員(29年間勤務)
◆1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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