鹿児島市に本社がある老舗百貨店の山形屋が、経営悪化により金融機関の支援を受けて経営再建に着手することがわかりました。

山形屋や関係者によりますと山形屋グループは去年12月28日、収益性の確保と資本強化などを目的に、私的整理である「事業再生ADR(えーでぃーあーる)」の手続きを申請したということです。

今後は、一般社団法人「事業再生実務家協会」の関与のもと金融機関などと債権整理などを行うとしています。

負債総額はおよそ360億円で、債権を持つ金融機関は17社です。

山形屋は債権を持つ金融機関に対し5年間の事業再生計画を提示していて、今月28日に開かれる予定の債権者会議で金融機関の合意が得られれば、事業再生計画が実行に移されます。計画には、ホールディングス体制への移行、鹿児島銀行などからの役員受け入れ、ホールディングスの会長・社長の報酬全額カットなどが盛り込まれています。

近年は、大型商業施設との競争激化や耐震工事などの設備投資にくわえ、新型コロナの影響が重なり経営が悪化していたということです。

山形屋は、「メインバンクである鹿児島銀行の支援を得て、自主再建に取り組む」としていて、「山形屋グループと取引している顧客や取引先に影響を及ぼすものではない」としています。

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