看護師らが1人で訪問する割合を100%にするとの目標を記した「ファーストナース」の社内文書

 診療報酬の過剰な請求が指摘されている精神科の訪問看護事業者で最大手とされる「ファーストナース」(東京)が、患者の状態に関係なく、全て1人で訪問するよう看護師らに指示していたことが6日、内部資料や現・元社員の証言で分かった。患者の精神状態が不安定で危険な場合などは、複数人で訪問できることになっているが、効率よく報酬を得る目的とみられる。  同社は「あやめ」という名称で訪問看護ステーションを約240カ所運営。取材に対し「医師の指示書や必要性に応じて訪問を実施しており、当社の都合で訪問人数を増減させることはない」と答えた。  共同通信が入手した同社の「2024年 目標」という文書では「一人訪問当たり前」「一人訪問比率100%」と記されている。  取材に応じた現・元社員たちによると、同社は以前は逆に、必要なくても複数人で訪問するよう指示していたという。社員らは「複数人訪問のほうが1回当たりの診療報酬が高いからだが、経営陣が『1人訪問で多くの件数を回ったほうが利益が上がる』と方針を転換した」と話す。


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