北海道後志のニセコ町で、2校目となるインターナショナルスクールが開校することになりました。背景には、国際的なリゾート地ゆえの、ある課題がありました。

真新しい教室に運び込まれる、机やソファー。

 2025年4月の開校に向けて準備が進むインターナショナルスクール『KIUアカデミー』のニセコ校です。1年目は約50人が入学する予定です。

 学校法人『 KIUアカデミー』 ピーター・ブロックソム理事長:
「子どもがどれだけ楽しくここで勉強できるか…」

 このインターナショナルスクールを開校するのは、京都府京田辺市に本部を置く学校法人です。小学生から高校生まで、日本語と英語によるバイリンガル教育を行い、ニセコ校でも同様のカリキュラムを組む方針です。

 京都の学校がなぜ、ニセコ町にやって来るのでしょうか?

11月、ニセコ町で開かれた入学希望者向けの体験授業です。

 授業料は設備費を含めて、毎年140万円ほどかかりますが、保護者からはバイリンガル教育への期待の声が上がりました。

保護者
「日本の小学校でも大丈夫。問題はないけれど、もう少し英語の能力を伸ばせたら…」

 保護者
「(子どもが)ハーフなので英語も必要、日本語も必要。両方学べるのは大事」

世界的なスノーリゾートに成長したニセコ町と倶知安町では、働く外国人が増えていて、冬場の多い時には約4000人にのぼります。

 外国籍の親を持つ子どもも増加しているため、英語と日本語による教育のニーズが高まっているのです。

12月23日、札幌で開いた記者会見でブロックソム理事長は、ニセコに開校する意義をこう語りました。

学校法人『 KIUアカデミー』 ピーター・ブロックソム理事長:
「(生徒の)4分の1は、多国籍の結婚でできた子ども。アイデンティティーの形成においては、うちの学校は欠かせない。考える人、質問できる人、新しいものを生み出せる子が大切」

 世界に名だたるリゾート地となり、多様な国の人々が集うニセコエリア。教育の面でも国際化が進んでいます。

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