冬本番を迎え、空気が乾燥しやすい時期になりました。風邪やインフルエンザの予防や肌の乾燥が気になる方は、加湿器が手放せません。本格的に使い始める前に正しい使い方をメーカーに聞きました。

日本電機工業会によりますと、加湿器の出荷台数は、新型コロナウイルスの流行した2020年度に、120万台の出荷と大きな伸びを見せ、風邪の予防や肌の乾燥が気になる人に引き続き根強い需要があります。

加湿器には、
①ヒーターで水を沸騰させて水蒸気で加湿するスチーム式
②水を含ませたフィルターに風を当てて加湿する気化式
③水を振動させて細かいミストにして加湿する超音波式
④気化式にヒーターを組み合わせて、水を含ませたフィルターに常温の風やヒーターで温めた風を当てる方式
⑤超音波式にヒーターを組み合わせて、常温の水やヒーターで温めた水を振動させる方式に大きく分けられます。

まずタンクを洗う!フィルターは、クエン酸でつけ置き洗い

寒さが本格化し、片づけていた加湿器を使い始めた人も多くいますが、タンクや加湿フィルターをきれいにすることが大切です。もう今シーズンすでに使っている人は、お手入れがされているか確認し、昨シーズンからそのまま使っていて、汚れや臭いが気になる場合はお手入れしてみましょう。

写真提供:株式会社コロナ
写真提供:株式会社コロナ

株式会社コロナ 総合企画部広報室 二ノ瀬哲也さん
「加湿フィルターに水あか・汚れがあると加湿効果が落ちる原因となります。水あか・汚れをとる時は、水1リットル当たり10グラムのクエン酸を入れて溶かしたぬるま湯で、つけ置き洗いして下さい。お手入れの際にブラシでこすって汚れを落とすのは、加湿フィルターを痛めるので行わないで下さい。また、水がたまる水槽やトレイ、給水タンクも雑菌やカビが繁殖しやすい場所なので汚れがないか確認が必要です」

クエン酸を使うのは、水道水に含まれるカルキやミネラル成分を落とすのに有効なためです。

加湿の水は水道水で!

加湿器に入れる水については、水道水を使うことが大事だと言います。

ミネラルウォーターは、一見、良さそうに見えますが、これは通常の加湿器ではNGなのです。なぜなのでしょうか?

株式会社コロナ 技術本部 暖房商品開発グループ 白原悠希さん
「水道水の利用を推奨しているのは、水道水に含まれる塩素でカビや雑菌の繁殖を抑えることが出来るからです。ミネラルウォーターは、様々な成分が含まれているため、雑菌やカビが繁殖しやすい状況を作ってしまうことになります。」

アロマオイルは、専用の加湿器以外はNG!

リラックスするためにアロマオイルや芳香剤を入れるのもダメ。アロマオイルの場合は、加湿フィルターに油分が付き、加湿効果が落ちたり、部品の変形や故障の原因となります。アロマオイルが使える専用の加湿器ではない限り使ってはいけないそうです。

また、40度以上の温水を使うことも、NGです。

株式会社コロナ 技術本部 暖房商品開発グループ 白原悠希さん
「水道水であっても、温水は雑菌やカビが繁殖しやすくなります。また、部品の変形や故障の原因になるため、注意が必要です。取扱説明書にある使用方法、お手入れのやり方を守ってもらうことが大事です」

これからの冬、加湿器のお世話になることは多くなりますが、シーズン中は、取扱説明書に記載のお手入れを定期的に行うとともに、シーズンの使い終わりは、必ず洗って、よく乾かすことが機器を長持ちさせ、衛生的に使うこと=健康に過ごせることにつながります。

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