6月に中止された自民党の田畑裕明衆議院議員の政治資金パーティーについて、田畑議員は会費2万円の返金手続きを進めていると説明していました。しかしパーティー券を購入し半年以上返金されていない男性は「怒りを通り越してあきれている」と話しています。

この問題は、18日に開かれた衆議院の政治倫理審査会で、立憲民主党の中谷一馬議員が田畑議員の政治資金パーティー問題について質したものです。

立憲民主党 中谷一馬議員
「私の知人なんですが、田畑議員の問題になったパーティー券を買ったという方がおりまして、改めてご連絡させていただきますというハガキが届いたのですが、それっきりで電話一本もなく、つい先日も事務所に電話をしたのですが、改めてご連絡しますとの説明があったということでした。半年間も返金がされていない状況は、ご説明と現状の内容があまりにも食い違っているのではないかと思いますがいかがですか?」

田畑裕明議員
「ご指摘をまず受け止めさせていただきたいと思います。1つ1つ返金の手続きをしているというふうには私も事務所の秘書と一緒にやり、確認をしていたところですが、当該の方にまだ戻っていないというのであれば、急ぎ確認をしたいと思います。今答えられるのはそういう状況です」

田畑議員をめぐっては、ことし6月に開催予定だったパーティーの案内状に記載した「ご入金のみ」の項目が、専門家から違法な寄付の呼びかけに当たると指摘されていました。田畑議員はこのパーティーを中止…

6月29日に取材に応じた際にはこの中止したパーティーの会費2万円について…

自民党 田畑裕明衆議院議員
「相手もいらっしゃいますが、返金に向けて手続きを行っておりまして、そういう状況でございます」

これは、この政治資金パーティーのパーティー券を購入した関東在住の50代の男性のもとに、田畑議員の事務所から届いた開催見送りを知らせる案内文です。

案内文には「今後の対応につきましては詳細が決まり次第改めてご連絡させていただきます」と記載されています。

男性はいっこうに連絡もなく、会費2万円が返金されないことからことし10月の衆院選後に田畑議員の事務所に電話しました。

事務所からは返金作業について「今、やってます」と回答がありましたが、12月19日時点でも、会費2万円は男性に返金されていないということです。

男性は、チューリップテレビの取材に対して「お金を選挙に使われてたらと思うとおそろしい。怒りを通り越してあきれている」と話しています。

田畑議員を巡っては今年1月の裏金問題に始まり、6月に「ご入金のみ」と案内状に記載したパーティーの問題、そして直近では幽霊党員問題と、1年を通じて「政治とカネ」を巡る不祥事が続いている状況です。

問題が発覚する度に信頼回復を口にしていますが、記者会見を拒否するなど行動は伴っていないという印象です。果たして有権者の信頼を回復する道筋が本当にあるのか、行動で示していただきたいと思います。

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