27日開幕の全国高校ラグビー大会に出場する福岡県代表・東福岡。県大会前に体制を立て直し、間もなく始まる花園決戦に向けての調整は最終段階に入ってきた。
歴代でもそう多くはないツインズ
今回のメンバーに目をやると、同じ苗字の選手が二人並んでいる。ロックの梁瀬将斗と、フランカーの梁瀬拓斗両選手。二人は双子の兄弟、“梁瀬ツインズ”だ。
長年、同校で指導してきた藤田雄一郎監督によると、「これまで双子がいなかった訳ではないが、そう何組もは…」と振り返る。
兄は6番、弟は5番
ラガーマンだった父親の影響で、3歳の時から兄弟で一緒に始めたというラグビーで名門・東福岡へ進み、今年度は揃ってメンバー入り。中学時代はともにバックスの選手だったそうだが、今はスクラム2列目と3列目、背番号も5番と6番で続き番号だ。
東福岡高校ラグビー部と言えば、各学年とも平均50人、計150人越えの大所帯。そんな中で、控えを含めた25人、ましてや試合に初めから出る15人に入るのは大変なこと。そこに双子の兄弟が揃うのだから、これは快挙としか言いようがない。
互いに認め合う存在
兄・拓斗がこう証言する。「子どものころから弟が何もかも上だった。弟の方が体も大きいし。高校の最後で一緒に出来て良かった。二人で花園でのプレーで結果を出して、親孝行できたらな、と思っている。」
そんな二人は、やはり性格にも違いがあるようで、弟・将斗が言うには、「我が強いのは自分だが、よく喋るのは兄。」
また、兄・拓斗が「弟はチームで一番体を張れる選手。」と言えば、弟・将斗は「兄はディフェンスで頼りになる」と返し、互いを認め合う。
中学生まではよく兄弟げんかもしたそうだが、最近はさすがにしなくなったそうだ。家ではよくラグビーのことについて二人で話をするようになったという。
集大成の花園で優勝を
兄・拓斗が、花園に向けて決意を語る。「中学時代に、ともに福岡県選抜チームの一員として優勝したことはあるが、単独チームでの優勝は経験がない。花園では二人のこれまでの集大成として、日本一を取りたい。」
二人とも進学を予定しているが、その進路は別々となるそうだ。だが、くしくも同じ地区ではあるようで、兄弟対決の可能性も十分にある。その前に、揃いのグリーンのジャージーで、高校日本一達成へ挑む梁瀬ツインズ。いつか二人揃って日本代表の赤白を着る日を夢見て。
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