年末年始の家計を直撃するガソリンの値上がり。原油価格を抑えるための政府の補助金が、19日から段階的に縮小され、今後、10円ほど値上がりする見通しです。

関根佑記者「こちらのガソリンスタンドでは、補助金の縮小に伴い、店頭価格にも影響が出ることをポスターを貼って利用者に伝えています」

政府はこれまで、レギュラー1リットルあたり175円程度になるように補助金で抑える政策を取ってきましたが、この補助金を、19日から5円減らします。これで、ガソリンの店頭価格は、これまでの175円から180円程度に値上がりする見通しです。

石油情報センターが18日に発表した、16日時点の福島県内のレギュラーの平均店頭価格は、1リットル当たり175.6円で、先週からほぼ横ばいで推移しています。来週は5円ほど値上がりする見通しで、郡山市のガソリンスタンドでは、家計に直結するだけにドライバーから悲鳴が聞かれました。

通勤に車を使用する人「大変だな、燃料上がるのは。上がれば通勤手当も上げてもらいたいくらい」
仕事でトラックを使用する人「トラックの場合だと業者なので、使う頻度が高い。そういうのは考えていただきたい」

なかには、値上がり前に駆け込みで給油する人も。

ドライバー「来月頭に入れようかと思っていたんですけど値上がりという話だったので、急きょ満タンにだけしておこうと思ってきょう来た」

このスタンドでは週明けから値上げする予定で、ドライバーには燃費対策を行うことでガソリン代を抑えることを推奨しています。

佐藤燃料富田給油所・佐藤勇太所長「23日(月)に値上げを予定しています。省燃費オイルを使っていただいて燃費を良くすることや、こまめな空気圧チェックで燃費を良くしてもらえれば」

補助金があてられている軽油や灯油も、値上がりする見込みです。

1月にはさらに補助金5円減額へ

ガソリンの補助金は、コロナ禍と物価高をきっかけに、2022年から行われてきました。

レギュラーの全国平均価格の推移をみると、補助金がなかった場合、本来なら200円を超える時期もありましたが、実際の価格は、補助金で175円程度におさまるように調整されてきました。

しかし、この補助金が19日から段階的に減額されます。レギュラーだけでなく、軽油や灯油を含めた全ての油種が対象で、19日からの1回目で、5円程度高くなる見通しです。さらに、2回目の来年1月16日は、さらに5円ほど上昇、あわせて10円から20円ほど上がるということです。

気になるのは、私たちが利用するスタンドではいつ値上げされるか、です。

「在庫次第」週末まで据え置きの店も

福島県石油業協同組合・小林勝参事「在庫がある人は明日(19日)からは上がらない。在庫がなくなった人は明日から上げなくてならない。年末年始の移動期に上がってしまうのは私どもの商売にとってあまり良いことではない。当然ながら買い控えということも起こってくると思うので、非常に残念です」

小林さんによりますと、店舗によっては、いま仕入れているガソリンの備蓄もあるので、今週末までは価格が変わらないところもあるだろうと話していました。

現在の予測では、福島県内のレギュラーは来週は181.7円、2回目の補助金減額の時は185円程度に引き上げられる見通しです。さらに上がる可能性もあるのかと心配になりますが、185円程度で推移するよう調整される見込みです。値上げ前にガソリンを入れたいという方は、できるだけ早めの方が良いかもしません。

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