ことし8月、富山市で女性が乗車中の車を奪われた監禁・強盗事件の裁判で13日、検察側は被告の男に懲役8年を求刑し結審しました。

猛スピードで走る車と追跡するパトカー。この軽自動車を運転していたとみられるのが強盗や監禁などの罪に問われている住所不定・無職の高橋和也被告(64)です。

起訴状などによりますと、高橋被告はことし8月20日午後0時40分ごろ「アピタ富山店」の駐車場で、70代女性が乗る車の後部座席に乗り込み「大声出したら刺すよ」などと脅し運転させたうえ、数キロ離れたパチンコ店で車両を奪い逃走したとされています。

高橋被告が奪った車が見つかったのは、岐阜県飛騨市神岡町の山中にある小屋の中でした。

県警は高橋被告を指名手配し行方を追っていましたが、事件から約2週間後の9月2日夜、富山駅南口にあるCiCビル1階の休憩スペースで捜査員が高橋被告を発見し、逮捕にいたりました。

初公判で高橋被告は起訴内容を認めたうえで、生活保護を受けていて生活が苦しかったと主張。犯行動機について「何も考えずにバスに乗り着いた先が富山だった」「食べ物や飲み物を買うためにお金が欲しかった」と話しました。

検察側は被害者の恐怖感は甚大で悪質な犯行として懲役8年を求刑しました。

一方、弁護側は被害者に謝罪文を送るなど十分に更生可能であるとして寛大な判決を求めました。

判決公判は1月21日の予定です。

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