【ワシントン共同】アフリカを出た現生人類が、ユーラシア大陸で暮らしていたネアンデルタール人と交雑した時期は、5万500~4万3500年前の7千年間にわたったとの研究結果を、独マックスプランク進化人類学研究所などのチームが12日、米誌サイエンスに発表した。古代と現代の計300人を超える人々の遺伝情報を解析し推定した。 ネアンデルタール人と現生人類は50万年ほど前に分岐し、6万~4万年前ごろ、ネアンデルタール人が暮らすユーラシア大陸に現生人類が出てきたとされている。現代人のゲノムにはネアンデルタール人の要素が2%前後入っており、両者が交雑したと考えられているが、交雑が起きた時期はよく分かっていなかった。 チームは世界各地で得られた4万5千~2200年前の古代人59人と現代人275人の遺伝情報を解析。4万7千年前ごろをピークに長期間の交雑が起きたと推定した。 同研究所の別チームも約4万5千年前の現生人類の骨片から遺伝情報を独自に解析し、交雑は4万9千~4万5千年前に起きたと英誌ネイチャーに発表した。
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