資産隠しの罪に問われた経営者らに有罪判決。咲洲庁舎のホテルは今後どうなるのでしょうか?
判決によりますと、大阪府咲洲庁舎で「さきしまコスモタワーホテル」を経営していた誉田喜博被告(62)と小寺孝明被告(65)は去年、強制執行による差し押さえを逃れるため、会社の口座から別の会社の口座に資産を移すなどして計約2600万円の資産を隠しました。
12月10日の判決で大阪地裁は「悪質な犯行だが一部被害弁済もなされている」として、それぞれに懲役1年・執行猶予3年を言い渡しました。
大阪府が2010年に第三セクターから購入し、第二庁舎となった咲洲庁舎。民間テナントの入居が進まず、空きスペースが課題となりました。ホテルの誘致計画が浮上し、5年前(2019年)に開業したのが、さきしまコスモタワーホテルでした。
(大阪府 松井一郎知事※当時 2018年)「これでまた大阪府としては、お家賃をいただけて、本当にありがたいなと」
大阪・関西万博の会場である夢洲までは車で15分。USJや海遊館などレジャー施設へのアクセスも良く、修学旅行生など団体客のニーズは高かったといいます。
しかし、ホテル側は賃料を滞納。民事裁判を経て今年10月末に大阪府への明け渡しが完了し、現在、ホテルは閉館しています。
(記者リポート)「咲洲庁舎のホテルがあったフロアに向かうエレベーターのホールには、ホテルの閉館のお知らせが貼られ、エレベーターのボタンは押せなくなっている状況です」
ホテル側が今後賠償する額は少なくとも41億円以上にのぼるということです。
(大阪府 吉村洋文知事)「多くの事業者が手を挙げていますので、すみやかに公募手続に入りたいと思います。再びホテルをメインにということになるとは思います。ただ、二度と同じようなことが起きないようにするために、公募でもしっかりとした主体であること、安定した主体であることは確認をしたい」
府は公募を行う時期や条件について検討しています。
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