「けさはこの冬一番の冷え込みとなりました。姶良市側から見る鹿児島湾には蒸気が上がっていて、幻想的な風景が広がっています」
朝日に照らされる錦江湾。この冬一番の冷え込みとなった9日朝、海面に霧が発生する「けあらし」が出現しました。
けあらしの中に桜島が浮かぶ幻想的な光景に、写真を撮る人の姿も…。
(撮影していた人)「けあらしがこれだけ出るのはめったにないです。これを見ただけでも気持ちがいい」
伊佐市では9日朝、鹿児島県内で今シーズン最も低いマイナス3.5度を観測。草木に霜がおり、水たまりは氷が張っていました。
(伊佐市の住民)「きょうは最近で1番冷えました」
9日朝は伊佐市のほか、さつま町でマイナス2.7度、錦江町でマイナス2.4度、鹿児島市でも4.2度と、県内33の観測地点のうち23地点で今シーズン最低を記録しました。鹿児島市の気象台でも初霜、初氷が観測されました。
(高校生)「めっちゃ寒い。(マフラーを)いつもより100倍くらいきつく締めてきた」
寒気は今後も居座る予想で、冷え込みはしばらく続きそうです。
(キャスター)錦江湾が朝日で輝く中でのけあらしは、幻想的でしたね。鮫島さん、けあらしはどういった条件で出現するのでしょうか?
(鮫島気象予報士)出現のポイントは、朝の冷え込みです。現在、錦江湾の水温が20度ぐらいと平年よりもやや高めらしいのですが、そこに朝の冷え込みが強まりました。海水と気温の温度差が大きくなって、湯気のような霧=けあらしが出現するという仕組みです。
イメージとしては露天風呂の湯けむりと同じ原理です。ただ気温が上がると海面との温度差が小さくなるため、けさのような冷え込んだ日の日の出から1時間ほどしか見られない現象です。
(キャスター)あす以降も、けあらしを見られるチャンスはありますか?
(鮫島気象予報士)もちろんあります。この冬は、平年並みの寒さが予想されていますし、この先、しばらく上空の寒気が抜けきらない見通しです。
週間予報をみても、最低気温・最高気温ともに金曜日ごろまで、この時期らしい寒さが続き、土曜日・日曜日は寒気が一段と強まる予想です。日曜日は日中、鹿児島市は11度までしか上がらない予想です。今季一番の寒さとなりそうです。
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