ミカン王国、愛媛が誇る様々な種類のかんきつ。
今、旬を迎え、お歳暮用などに買い求める人が増えていますが、ある異変が起きています。
JAえひめ中央が運営する松山市の太陽市。
かんきつの売り場へ行ってみると…
お歳暮用としても人気の高級かんきつ、「紅まどんな」ですが、販売中止の掲示が。
JAえひめ中央 太陽市 平岡達也店長
「普段だとここが化粧箱山積みにあるが、先週の木曜日から、入荷が非常に少なくなっているので大変ご迷惑をおかけするが一時販売中止になっている」
一番の人気商品が入荷できない要因とは…
平岡店長
「やはり夏場の猛暑や、秋という秋がなく夜の気温が下がるのが遅れた関係で着色不良だった。紅まどんなにほとんど合格するところが、(今年は)合格しなかった際立つ」
甘みとゼリーのような食感が評判の「紅まどんな」。
ブランドを守るための厳しい基準をクリアできる果実が少なく品薄になっているということです。
お客さん
「紅まどんながなくて…どうしようかと思っている」
「紅まどんなを探しに来た。親戚に贈るために…張り紙をみてショック、びっくりしている。やはり有名だし美味しいので楽しみに待ってもらっているのでちょっと残念。違うものを今年は買う」
「紅まどんな」はまとまった数が確保できず、販売再開の見通しは立っていないということです。
こうした中、売り場に並んでいたのは…
平岡店長
「これは愛果ですね。JAの選果場で登録基準、酸度基準をクリアしたものが初めて紅まどんなの名前で販売ができるかたちになるので、品種的には紅まどんなと同じ品種だが、これもやはり少ない」
紅まどんなに限らず、今シーズンは、かんきつ全体の入荷が少ないということです。
――
かんきつ栽培の現場でいったい何が起きているのでしょうか…
ミカン農家西村保人さん
「不作ですね、裏年というのもあるけれどさらに数が少ないというか」
宇和島市吉田町のミカン農家、西村保人さんです。
西村さん
「僕らでも先輩の人でも本当に初めてって。例年の約半分、去年からと比べての本当に3分の1近く少なくなりました。厳しいなというのはありますよ」
温州ミカンを栽培している西村さんの園地では、今年は収穫量が少ない裏年にあたる上、春先のカメムシによる被害や夏の暑さの影響などで収穫量が例年の半分程度しかないといいます。さらに…
鳥やイノシシなどに実を食われる被害が今年は特に多く、収穫の落ち込みに拍車がかかっています。
西村さん
「量が少ない上にこれ見るとがっくりします」
農薬などの価格高騰もありかんきつ農家の経営は厳しい状況ですが、西村さんは「消費者においしいミカンを届けたい」と前を向きます。
西村さん
「味的にはいいと思うので今年は。消費者の皆さんに食べてもらえたらなというのが一番。地道にコツコツ頑張って行こうかなと思っています」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。