鹿児島市で、同居していた息子を包丁で刺し、殺害した罪に問われた男の裁判員裁判で、鹿児島地方裁判所は6日、懲役10年の実刑判決を言い渡しました。
判決を受けたのは鹿児島市東坂元3丁目の飲食店手伝い・田井幸秀被告(71)です。
判決によりますと田井被告は去年11月、自宅で同居していた息子の兆さん当時(48)の太ももや背中を包丁で刺し、殺害したものです。
裁判の争点は殺意の有無で、検察は「強い殺意による犯行」と指摘し弁護側は「痛めつけようと太ももを狙った。殺意はなかった」と主張していました。
6日の判決で小泉満理子裁判長は背中の傷の深さなどから田井被告の殺意を認め、「被害者が死亡した結果は重大」とした一方、「犯行直後に救急車を手配した」などとして懲役12年の求刑に対し、懲役10年の実刑判決を言い渡しました。
田井被告の弁護人は控訴について「今後、被告と話して決める」ということです。
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