北海道・知床半島沖で2022年4月、乗客乗員計26人が死亡するなどした観光船沈没事故を巡り、乗客家族らが運航会社「知床遊覧船」と社長の桂田精一被告(61)=業務上過失致死罪で起訴=に計約15億円の損害賠償を求めた訴訟で、会社側が請求棄却を求める答弁書を札幌地裁に提出したことが3日、分かった。答弁書は11月29日付。  原告側は訴状で、桂田被告は同社の安全統括管理者と運航管理者を兼ねていたが、実際には資格要件を満たしていなかったと指摘。  事故当日、ハッチの不具合があった上、出航中止の条件を上回る風や波が予想されたのに、豊田徳幸船長=当時(54)=と桂田被告が出航を決めたとしている。

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