子どもに見せてはいけない「有害図書」を集める「白ポスト」に、今撤去の動きが出てきています。野外に投棄された有害図書が、子どもの目に触れるのを防ぐために設置された「白ポスト」、その現在地と今後は?
長崎市中心部のバス停付近に設置された「白ポスト」。青少年に悪影響がある有害図書類(本・ビデオ・DVDなど)を家庭に持ち込ませないために、長崎県では1964年以降設置をはじめ、現在県内各地の84か所に設置されています。
長崎県こども未来課によりますと、2009年には一年間に県内全体で約2万点の有害図書類が白ポストによって回収されました。
しかし、その後はインターネットやスマートフォン等の普及で有害図書類がデジタル化したこともあってか、回収数は徐々に減少。2023年には一年間で約9000点と1万点を割り込みました。
その一方で、白ポストへの家庭ゴミやタバコの投げ捨てが問題となっています。同時に、白ポスト自体の老朽化、さらには以前と比べて屋外に有害図書が散乱する状況が見られなくなったことから、去年から徐々に撤去の動きが出てきているということです。
白ポストの撤去の判断は設置する自治体に任せられていて、実際に長崎市ではすでに投入口をふさいで回収をストップしている白ポストもあります。付近への影響を見て問題がなければ、撤去を検討するということです。
青少年の健全育成を目的に設置された白ポスト。長崎県では設置から60年が過ぎた今、少しずつその役目を終えようとしています。
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