自宅で妻と1歳の娘を殺害した罪などに問われている31歳の男に、無期懲役の判決が言い渡されました。

新潟市南区の元看護師・渡辺健被告は、2021年11月に妻と1歳の長女の首をロープで絞めて殺害した殺人の罪など、4つの罪に問われています。

22日の判決公判に渡辺被告は、濃いグレーのスーツを着てマスク姿で入廷し、終始緊張した様子でした。

そして午後3時に、判決が言い渡されました。
「主文、被告人を無期懲役に処する」

検察側の求刑通りの無期懲役判決に、渡辺被告は微動だにせず、判決を飲み込んでいるように見えました。

一方で、判決分が読み上げられている際、遺族は涙を見せ、すすり泣く音が法廷内に響きました。
これまでの公判の中で被害者遺族は被告に対し「2回死んでほしい」と強い処罰感情を述べています。

裁判では、殺害の8か月前に妻に睡眠薬入りの飲み物を飲ませて交通事故を起こさせた殺人未遂の罪と、当時の勤務先の病院から塩化カリウムを盗んだ殺人予備の罪については、被告側が無罪を主張していて、殺意の有無などが争われてきました。

判決で新潟地裁は、殺人未遂の罪について「妻が睡眠薬入りの飲み物を飲んでいたことを認識したうえで運転を止めなかった」と指摘。

殺人予備の罪については塩化カリウムの致死量などを複数回検索していたことから「妻を殺害しようと考えていたものと認めるのが相当」と殺意を認めました。

その上で、殺害について「生きている可能性を認識すると再度絞め上げて息の根を止めた極めて悪質な犯行」として、検察側の求刑通り『無期懲役』の判決を言い渡しました。

弁護側は、「被告と相談したうえで控訴するかどうか検討する」としています。

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