なり手不足が深刻なバスの運転手。“全国で初めて”というアイディアで確保に取り組む、北海道内の自治体があります。

運転手の証しを与えられ笑顔を見せたのは廣田剣さん46歳。町内を循環する路線バスとスクールバスの運転手として、バス会社に勤務することになりました。

 もともと運転手ではありません。廣田さんは今月就任した美幌町の地域おこし協力隊員です。

地域おこし協力隊員が民間のバス会社に入り路線バスの運転手の業務に就くのは、全国で初めてだということです。

 美幌町 平野浩司町長
「子どもたちが通うスクールバスの運転手が確保できなくなりそうだったので、“地域おこし協力隊”の制度を使って、運転手になろうとする人をしっかり応援する」

 バスの運転手不足は、地方でも深刻な状況が続き、路線の廃止や減便が相次いでいます。

スクールバスの運転手の確保が難しくなった北海道美幌町は、町内のバスやタクシー会社を対象に、採用活動への支援金や町内に移住する人の引っ越し費用などを支援してきました。

 今回、採用の窓口を広げようと“地域おこし協力隊”の制度を活用することにしたのです。

 美幌町地域おこし協力隊 廣田剣さん(46)
「バス運転手不足が、どの地域でも大きな課題になっていることは聞いていた」

 廣田さんは三重県出身。旅行で訪れた北海道東部に魅力を感じ、10年前に札幌市に移住。美幌町で、隊員の募集があることを知り、迷わず応募したといいます。

美幌町地域おこし協力隊 廣田剣さん(46)
「バスを通じて、皆さんが笑顔になれるよう仕事、職務を全うしていきたいと思う」

 廣田さんは今週から「大型2種免許」の取得に向けて自動車学校に通い来年3月ごろからバスの運転手として町内の交通を担います。

 

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