札幌・ススキノのホテルで、当時62歳の男性が殺害され、首を切断された事件。

20日、田村瑠奈被告の母親・浩子被告の6回目の裁判が行われ、証人として、再び出廷した父親の修被告は、娘からの支配や殺害の共謀をあらためて否定しました。

 この事件では、死体遺棄と損壊のほう助の罪に問われている母親の浩子被告の裁判のみが進んでいます。

これまでの裁判では、検察側が『両親は、娘の瑠奈被告に支配される家族関係で、犯行を知っていたが止められず手助けした』と主張。

 一方、弁護側は『犯行自体を知らず、手助けする意思はなかった』と主張していました。

 20日の裁判では、証人として出廷した父親の修被告に対する検察の尋問が行われました。

すでに保釈され、黒いスーツに身を包んだ修被告。

 検察官から『瑠奈被告の要望をできるだけ叶える生活だったのか』と問われると、修被告は、はっきりとした口調で、こう否定しました。

修被告
「毎日、朝から晩まで奴隷のように従っていたわけではない」

 また、瑠奈被告が両親に暴力をふるうことがあったと認めた上で、「子どもが親に振るう範疇のもの。危険を感じるほどではなかった」として、支配される関係ではなかったことを強調しました。

 一方、質問が事件当日のことに及ぶと「覚えていない」などと繰り返し、瑠奈被告から「首を拾った」と聞いた時点で、男性を殺害したと少しも思わなかったのか問われると、「ゼロではないが、そんなに高いパーセントではない」と答えました。

 娘にとって自分たちが「この世で唯一の窓口」と話し、時折、涙で声を詰まらせた修被告。

 次回の公判は12月12日午前11時から開かれます。

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