11月10日に投開票された愛知県豊橋市長選で、新アリーナ建設反対を唱える候補が当選し、プロバスケB1リーグ三遠ネオフェニックスの新リーグ「Bプレミア」への参入が取り消される可能性が出てきた問題で、ホームタウンのひとつ・浜松市の中野祐介市長は、「もし、浜松に軸足を移されるということがあるのであれば、喜んで受け入れたい」と述べ、浜松アリーナ(浜松市中央区)のホームアリーナ化を容認する考えを示しました。

中野市長は、15日に開かれた市長定例会見の中で、記者から豊橋の新アリーナ建設中止の方針について問われたのに対し、「豊橋市長選の結果は、豊橋市民の選択なので」と前置きをしたうえで、次のように語りました。

「三遠ネオフェニックスは浜松市もホームタウン。浜松市としても大事なパートナー、前シーズンでは地区優勝もしている名門チームでもある。浜松市もこれまでしっかり応援してきたが、これからも連携し、応援をしていきたいと思っている。

豊橋の新アリーナが実質ストップされるということになるのであれば、浜松市としては、ネオフェニックスがさらなる活躍をしてもらうために、どういった応援ができるのか、しっかり考えていかなければいけないと思っている。

これから浜松アリーナの改修に入るが、おそらくフェニックスのホームとして十分機能できるような改修内容になっていたと思うので、フェニックスとしっかり連携を取りながら、もし浜松に軸足を移されるということがあるのであれば、温かく、喜んで受け入れさせていただきたい。まずは、フェニックスとしっかり話をさせていただきたい」

中野市長はこのように述べ、豊橋市の新アリーナ建設中止が正式決定した場合、ネオフェニックスのホームアリーナとして、浜松アリーナを使用することを容認する考えを示しました。

bjリーグ時代は浜松に軸足

ネオフェニックスをめぐっては、2026年に発足する新リーグ「Bプレミア」への参入が決まっていますが、2028年までに客席5,000人以上、VIP席なども有するアリーナを確保することがその条件となっています。

ネオフェニックスは、豊橋市内への新アリーナ建設を条件に、「Bプレミア」への参入が決まっていましたが、豊橋市長選では、建設反対を掲げた長坂尚登新市長が当選。もし、方針通り建設中止となった場合、ネオフェニックスは参入条件を満たすことができなくなり、その場合、Bリーグの島田慎二チェアマンは「Bプレミア」参入のライセンスを取り消すとの考えを示しています。

一方、浜松アリーナは、メインアリーナは最大7,600人の収容が可能で、バレーボール世界選手権などを開催した実績を持ちます。さらに今後、大規模改修が予定されています。

ネオフェニックスは、bjリーグ時代、「浜松・東三河フェニックス」として、浜松アリーナをホームとしていましたが、2016年のBリーグ発足と同時に、豊橋市総合体育館に軸足を移したという経緯があります。

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