全国で流行期に入った「インフルエンザ」。
その予防の一つがワクチン接種ですが、今、注射ではない“新しいワクチン”が注目されています。
10月から接種が始まった、インフルエンザの新しいワクチン『フルミスト』は、注射ではなく、“鼻に直接”生ワクチンを吹き付けることが最大の特徴。
接種できるのは2歳から19歳未満に限られますが、新潟市中央区の鈴木内科小児科医院では、すでに70人ほどが接種したということです。
痛くないので、注射嫌いの子どもにはいいですよね。
【鈴木内科小児科医院 鈴木紀夫院長】
「抗体の付きが非常にいい。何度もせずに1年に1回で効きますよ、とメリットがあります」
ウイルスが侵入する鼻やのどの“粘膜”にも抗体をつくるため、注射を使ったワクチンと同程度以上の効果が期待できると鈴木院長は話します。
一方で注意点も…。
新しいワクチン『フルミスト』は毒性を弱めて病原性を無くしたウイルスを接種する「生ワクチン」です。
そのためインフルエンザに軽く感染したときと同様の鼻炎症状や咽頭痛などが出ることもあり、妊娠している人や体調が悪い人などにはおすすめできないそうです。
また、周りの人にこの弱いウイルスが感染する恐れもあるため、授乳中の子どもや妊娠中の人が近くにいる場合には控えたほうがいいということですが、生ワクチンには一度の接種で十分な量の抗体の定着が期待できるというメリットもあります。
【鈴木内科小児科医院 鈴木紀夫院長】
「ほとんど副作用も出ていないので、できたら2歳から19歳未満の人は経鼻ワクチン(フルミスト)を打ったほうが良いかと思います」
新潟県によりますと、県内の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、11月10日までの1週間で1医療機関当たり0.48人となっており、全国に比べてまだ県内では流行期には入っていませんが、早めの対策は必要です。
いずれにせよ、インフルエンザが“流行する前のワクチン接種”をするよう、鈴木紀夫院長は呼び掛けています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。