山形大学医学部の重粒子線がん治療施設が初めて一般公開され、参加した人たちは、最新の治療装置を興味深く見学していました。
山形大学医学部の東日本重粒子センターで行われている「重粒子線がん治療」は、
従来の放射線治療に比べがん細胞以外の細胞を傷つけにくく、からだへの負担が
小さいのが特徴です。
2021年2月に運用が始まり、これまで、およそ2000人のがん患者への
治療が行われてきました。
北日本では唯一となるがん治療の拠点施設。
初めて開かれた一般見学会には、およそ300人が参加しました。
こちらは、回転式の治療装置です。
「重粒子線がん治療」は、光の速さの70%にまで加速した炭素原子を照射することで、前立腺がんや肺がん、すい臓がんなどへの治療が行われています。
この装置は、360度あらゆる角度からがん細胞をピンポイントで狙うことができます。
世界最先端のがん治療装置の裏側がこちら・・・
仕組みは、全長10メートル、重さ200トンもあるこの巨大な装置が回転すること。
迫力ある光景に、参加した人たちは・・・
見学した人「こんなに大きいとは思わなった」
見学した人「どういう施設なのかが分かると安心して治療してもらえる」
また、地下にある重粒子線のもととなる炭素イオンを電磁力などで加速させる円形加速器も公開され、見学した人たちは、最新のがん治療施設を興味深そうに見学していました。
見学した人「このような特別な施設が身近にあることで、より安心感を覚えられると感じた」
見学した人「知り合いが前立腺がんの(重粒子線の)治療で、千葉県あたりまで行っていたので、(施設が)近くにあれば心強いです」
見学会では、こども物理教室も開かれ、子どもたちは、鉄球を磁石の力を使って加速させ、打ち出す実験を行い、重粒子線がん治療につながる仕組みを学んでいました。
子ども「そんな治療方法があることは知らなかったので、医学のすごい建物があることを知ってびっくりしました」
山形大学医学部 東日本重粒子センター・岩井岳夫 センター長「東北全体の必要としているがんの患者に対してできるだけ多く提供していくことを大きなミッションとして、あと10年、20年、それ以上の長きに渡って続けていきたい」
参加した人たちは、見学会を通して、地域医療施設の大切さについても考えているようでした。
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