13日から始まった冬の交通安全運動。事故の中でも特に、重傷や死亡といった悲惨な事故に繋がりやすい飲酒運転を撲滅するため、その怖さを新人記者が体験しました。

今年9月、北海道小樽市の国道で起きた死亡事故。事故を起こした男性の呼気からは、基準値の3倍を超えるアルコールが検出されました。

北海道内では9月末までに、飲酒運転による事故が60件起きていて、このうち死亡事故は5件と、いずれも去年の同じ時期を上回っています。

 酒を飲むと、運転にどれだけ影響が出るのか。HBCの記者が北海道警のドライブシミュレーターで体験しました。

時崎愛悠記者
「私はいま、飲酒をしていない状態でアルコールチェッカーで測っていきます「フゥー、0の数値が出ました。アルコールがない状態で運転していきます」

 シミュレーターの画面には、道路右側から飛び出してくる女性の姿が…。そんな危うい場面に遭遇しても、記者はしっかり停止して対応。ゴールまで安全に運転することができました。

 時崎愛悠記者
「では、これからビール、いただきます」

この日飲んだのは1缶350ミリリットルのビールとチューハイ。あらためて呼気のアルコールを測定してみると…。

 時崎愛悠記者
「0.20ミリグラム。もう“酒気帯び”運転の状態です」

そして、再び運転してみると、飲酒の影響が色濃くあらわれる結果となりました。

 時崎愛悠記者
「おっとー。あーー。」「いろいろなところに注意が向かなくなる」

警察官
「速度が規制通り、走っていないですね」

時崎愛悠記者
「止まっているんだけれど、止まっていない感覚がある…後ろに下がっていく、まずい感覚があります」

注意が散漫になる中、ドライブシミュレーターで運転と続けていた、その時でした。道路左側の住宅から男の子が飛び出してきました。

 時崎愛悠記者
「おおっと、ああ…」

警察官
「人をはねてしまいましたね」

飛び出してきた子どもへの反応が遅れてしまいました。

警察官
「すでに子どもとサッカーボールが飛び出してきているが、まだブレーキをかけていない」

道警交通企画課大口純一課長補佐
「(アルコールは)運転操作にも大きく影響を与えます。注意力が下がるので交通事故の発生が高まりますから、十分に注意が必要ですし、(飲酒運転は)絶対にしてはいけないということです」

 年末に近づきお酒を飲む機会も増えていく、この季節。たった一度の過ちで悲劇を起こさないためにも“飲んだら、乗らない”のルールを守ることが大切です。

森田絹子キャスター)
今回、ドライブシミュレーターで飲酒運転を体験した記者は、30分ほどかけて、ビールとチューハイあわせて2缶を飲んだとのことで、その結果、普段のような運転が困難になったとのことでした。

堀啓知キャスター)
悲惨な事故が起きるたびに、飲酒運転が無くなることを願いますが、なかなか無くならない現状がありますが、あらためて酒を飲んだ時に、どれほどアルコールが体に残るのでしょうか。

森田絹子キャスター)

 500ミリリットルのビール、アルコール度数は5%の場合、体内に取り込んだアルコールが分解されるまで約5時間、体質によっては、もっとかかることもあるんです。

それでは、酒以外でもアルコールを含む食品はどうでしょうか。

ラムレーズンや甘酒、奈良漬けなどの多くは、アルコール度数1%未満のものが多く、食べて直ちに飲酒運転の基準を越えるとは考えづらいとされています。

ただ、警察によりますと体質的に酔いやすい人もいるので、運転前には取らない方がいいということです。

堀啓知キャスター)
年末年始、会合で飲酒の機会も増えてくるシーズンですが、当たり前のことですが、くれぐれも飲酒運転はダメ、絶対にダメです、安全に年末年始を過ごしてください。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。