消防団員が、なぜ放火を繰り返したのか・・・。

今年4月から山形県酒田市で連続して発生した不審火。一連の火災に関与してるとして、放火の罪などで起訴されている元消防団員の男の裁判が9月から始まっています。

これまでの裁判で男は、起訴事実を全てを認めています。



火を消す立場にあった男が、一体なぜ、放火に及んだのか。今後、その動機に注目が集まります。

■逮捕されたのは消防団員の男


港町を襲った連続不審火。

複数の現場からは油の成分が検出されていたこともあり、出火原因の特定が急がれていた中、逮捕されたのは、市内に住む当時会社員(現在無職)の男(28)でした。

この男は市の消防団に所属し、団員をまとめる立場にある副分団長をつとめていました。



起訴状などによりますと、男は今年5月5日から30日にかけて、酒田市内の公園施設や会社事務所、国有林など4か所に灯油をまき火をつけたとして、現住建造物等放火の罪と森林法違反の2つの罪に問われることになりました。(ここまで初公判・2回目公判の総括・計4つの起訴)

■初公判・坊主頭で入廷してきた被告

注目の初公判。傍聴席はほぼ満席となり、裁判の注目度の高さが伺えました。

入廷してきた被告の男は、坊主頭でマスクをつけ、素足にサンダルを履いていました。

裁判長から起訴内容について確認されると、男はまっすぐ前を向いて「全て間違いありません」と言い、容疑を認めました。

その後、検察官の起訴状の読み上げが始まると、男は検察の方をじっと見つめていました。

■紐解かれていく犯行動機

高校卒業後に就職し、電気工事や自動車整備の仕事など、職場を転々としてきた男。

このうち、逮捕直前まで自動車整備の仕事をしていたころの男の犯行の様子が明かされました。



検察によると、男はこの職場に去年11月に入社。

試用期間を経て一人で作業ができるようになると・・・職場の人間にわからないことを尋ねるとたらい回しにされたり、ミスをすると同僚や上司に強い叱責を受けたりするようになりました。

加えて、2017年から所属している消防団の活動のため、今年4月ごろから早退が増えるようになると、同僚からは嫌味を言われるようになったということです。

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