春の叙勲の受章者が29日に発表され、長野県関係では60人が受章します。

内訳は顕著な功績を挙げた人に贈られる旭日章が18人、公共的な仕事で功労があった人に贈られる瑞宝章が42人です。

このうち、元長野市副市長の樋口博さん・70歳は瑞宝双光章を受けます。

1978年に市の職員となった樋口さん。

長野オリンピックには招致の準備段階からおよそ14年にわたって携わりました。

樋口博さん:
「その時の経験、その時にできた人とのつながり、塚田市長(当時)をはじめとする皆さんからの薫陶、育てていただいた、というのが実感」

競技施設を巡っては開催直前まで国際競技連盟などとの厳しい交渉があったといいます。

樋口博さん:
「ビッグハットの会場のなかに、立錐の余地もなく観客が入って盛り上がっていたあの風景は、奇跡のような風景でしたね、僕にとっては」

樋口さんは、長野オリンピックの遺産として市民ボランティアを挙げます。

樋口博さん:
「長野マラソンのボランティアは、スポーツボランティアみたいな形で続いてますし、あの沿道の応援は長野マラソンの最大の魅力なんですね。それも振り返ってみれば長野オリンピックの一つの遺産かなと思いますね」

副市長として対応にあたった2019年の台風災害では、避難所ごとに担当の職員を置き、被災者に寄り添う体制をつくりました。

樋口博さん:
「(被災者は)自分の未来もわからない状況で辛い思いをされているので、言葉どおり寄り添って自分のお父さんやお母さんが、ここに(避難所に)いるんだという気持ちで接してほしいということは再三再四(職員に)お願いしました」

想定を超える災害が起こりうることなど、その経験や教訓を語り継いでいくことが重要だと樋口さんは話しています。

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