全国的に気温が上がってくる時期です。「春の川遊び」で注意すべき点をまとめました。

■気温が高くても注意!水温が15度程度の場合がある

井上貴博キャスター:
川遊びでの水難事故でした。4月27日夜、三重県桑名市の揖斐川で、友人3人と川に飛び込む遊びをしていた高校生(17)が溺れて亡くなりました。

河川等の水難事故の発生状況を月別に示したデータがあります。

〈河川等水難事故発生状況(月別)〉
・1月 109件
・2月 74件
・3月 100件
・4月 154件
・5月 292件
・6月 264件
・7月 730件
・8月 1068件
・9月 353件
・10月 149件
・11月 76件
・12月 122件
※2003年~2022年 河川財団HPより

やはり夏場に件数が増えるのはもちろんですが、増え始めるのが5月でゴールデンウイークの時期です。

水難学会 斎藤秀俊 理事
「GW(ゴールデンウイーク)の川遊びは、まだまだ早い。水温に注意」

夏場は、照り返しなども厳しいので、熱が蓄えられて、水温が25度前後になるそうですが、今の時期は外気温が高くなったとしても、水温は低いままです。

場所によっても変わりますが、山からの雪解け水などで、水量が多く、水温は15度程度のことが多いです。

■「川遊びは“膝下の深さまで”」

井上キャスター:
この時期は、小学生から大学生くらいの飛び込みが特に多くなるそうです。

水難学会の斎藤秀俊理事によると、いきなり冷たいところに体がさらされることにより、▼反射的に過呼吸になってしまうことがあるそうです。他にも、▼急激な体温の低下で身体が動かなくなることもあるといいます。

「こんなところで溺れない」と思っていても、泳ぎが得意な人でも、溺れてしまう可能性がある。

水難学会の斎藤秀俊理事によると、こういうケースも報告事例が多いということです。

家族で川遊びをしに行った際に、大人は川に入るつもりがなく、ライフジャケットなどは特に用意していなかった。しかし、子どもは川辺で遊ぶ際にライフジャケットを着用していた。

例えば、子どもが溺れた場合、大人が救助しようとすると、どちらも溺れてしまうケースが報告されているそうです。

川に少しでも入る可能性があれば、ライフジャケットを全員分準備する必要があるといいます。

目安として…

水難学会 斎藤秀俊 理事
「川遊びは“膝下の深さまで”を心得ること」

ホラン千秋キャスター:
慣れ親しんだ川でも、1年経つと川底の状況が変わっていることもあります。「去年も遊んだし、この時期は暑いから大丈夫」という気持ちで遊びに行くと、大変な事故に繋がる可能性もあります。

念には念を入れて、大人もしっかりしないといけないですよね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
間違いないですね。私もかなりキャンプが好きで、川の横でキャンプをするのですが、この時期に特に心がけているのが“靴を履くこと”なんですよ。

海は裸足で入るのが普通ですが、川に関しては、この時期こそ、専用の靴を着用します。

やはり川上から何が流されてきたかわからない。ガラスの破片や錆びた鉄の棒。石もエッジが尖ったようなものもある。

川底で何を踏みつけるのか、見えないので、心がけています。

■遊び慣れた川「きのうは大丈夫でも、きょうは違う」

井上キャスター:
よく行く川でも、状況によって川底が変わることもあります。

特にゴールデンウイークは知らない土地に遊びに行くことも多くなるかと思います。是非、お気を付けください。

雨が降った後、川が増水するまでにタイムラグがあります。増水後、一見すると水量や流れが元通りになったように感じます。

しかし、いつもと同じに見えても、川底がどうなっているのかよくわからない。川底がえぐれて深さが変わっている可能性もあるそうです。

水難学会 斎藤秀俊 理事
「きのうは大丈夫でも、きょうは違うと思うことが大切。一歩ずつ確認を」

ホランキャスター:
水に入らなかったとしても、レジャーには様々なリスクがはらんでいます。

気温も高いので水分補給をするなどをして、ケガなく、事故なく、楽しいゴールデンウイークを終えられるようにしたいですね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
川遊びは楽しいですが、注意はもちろんしないといけない。自然の中で、食べ物や飲み物などで楽しんでほしいです。僕も注意しながら行こうと思います。

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