障がいの有無に関わらず観光を安心して楽しめるユニバーサルツーリズムの充実を目指そうと、長野市の戸隠高原で22日、大学生も参加してモニターツアーが行われました。

戸隠観光協会 伊藤久美子さん:
「段差がありますよとか、これから下り坂だからねとか、ガタン行くよとか声がけをそれぞれしてあげて」

長野市戸隠で行われた「ユニバーサルツーリズムモニターツアー」。

障がいの有無に関わらず、安心して訪れることができる山岳観光地を目指そうと、戸隠観光協会が企画しました。

この日は、山梨県立大学で観光を活用したまちづくりを学ぶ学生4人が参加。

車いすに乗って人気スポットの鏡池や戸隠神社中社などを巡ります。

学生が使うのはアウトドア用の車いす・「マウントプッシュ」。

衝撃を吸収するサスペンションや、安定感を生み出す幅の広いファットタイヤが特徴です。

学生:
「思ったよりも段差を感じるので、そういうところが難しいなと思います」

1人が車いすに乗って3人で介助。

池の周辺を散策し、危険なポイントなどを確認しました。

坂の勾配が急になる遊歩道では…。

学生:
「ちょっとがたがたするんですけど、左回りに回ります」

さらに進むと、岩があったり、ぬかるみにはまる場面も。

介助には多くの人が必要であることが分かりました。

車いすに乗ってみた学生:
「上りよりは下りの時の方が前に落ちるんじゃないかという感覚が結構あったので、怖かったです」
「足が動かない人はもっと怖いんだろうなという発見がありました」

介助をした学生:
「前の2人が引っ張ってくれたので、少し私も安心感をもってできたんですけど、1人で担当するとなると、気を使うところも多くて大変なのかなと率直に感じました」

戸隠観光協会では、6年前からユニバーサルツーリズムに取り組んでいて、コロナ禍を経て需要は増えているということです。

より安全にツアーが利用できるよう、この日、学生から出された意見を生かしていくことにしています。

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